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sasanoji radio Awards 2018 【Best Group】編

2018

 

こんばんは。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

 

先日、第30屆金曲獎の候補が発表されました。いかがでしたか。皆さんの推し、入ってましたか?オイオイと思うところあり、ほほ~うと感心するところあり、良くも悪くも金曲獎らしいチョイスだったですかね。つまり相変わらずよくわからないという…^^。

 

さてコチラ2018年を振り返るsasanoji radio Awards 2018、今夜は【Best Group】編をお送りいたしますよ。ここは毎年アタマ数は少ないのですが、バラエティ豊かな顔ぶれが揃う部門です。ラップ、ヒップホップ系が不得手なので、そっち方面は薄めとなっておりますが、どうかご容赦くださいませ^^;。

 

僕が選んだ2018年度【Best Group】部門の候補は、この6組です。

 

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地下情人Under Lover『I M U L概念全創作專輯』(3月,上多利)

Under_lover2018 

原住民族・阿美アミ族出身の胡睿兒と賴以琳(楊琳)による男性デュオ・地下情人(ディシャチンレン)です。兵役時に出会って意気投合した2人は2010年頃からネット上で楽曲を発表し始め、2012年、睿兒が参加した玖壹壹(洋蔥)のMV『癡情的男子漢』のヒットで広く知られる存在となりました。2015年6月に1st EP『地下情人』、同年12月に1stアルバム『LOVER』をリリース。本作が2ndアルバムとなります。上手いですねー、2人とも。睿兒のこぶし回しがチャゲアスASKAっぽくてツボ^^。数少ない台湾の男性デュオ、本当に貴重な存在だったのですが、睿兒が昨年プライベートで事件を起こしてしまい2年の実刑判決を受けた模様。残念です。現在は楊琳がソロで活動中。

 

Vast & Hazy『求救訊號』(6月,添翼創越工作室)

Vast_hazy2018 

女性ボーカル・顏靜萱(大咖)と男性ギタリスト・林易祺による男女2人組オルタナティブロックユニット・Vast & Hazyの1stアルバムです。2011年の結成時はリズムセクションも揃えたアコースティック寄りのバンド編成でしたが、2014年の1st EP『Vast&Hazy』リリース後に活動を停止。2年後の2016年、大咖と易祺の2人組ユニットとして再始動しました。翌年リリースした2nd EP『次等秘密』では音楽スタイルが電気楽器を多用したアグレッシブサウンドに大きく変わっていて、彼らを知るかつてのファンたちを驚かせました。ただ1st EPの頃から既に兆しは見えていて、易祺はトリップホップバンド・林瑪黛Ma-te Linの吉他手でもありますし、この変化は必然だったのかもしれませんね。

 

依錚依靜Yi-Cheng Yi-Ching『心靈感應』(7月,好有感覺音樂)

Yicheng_yiching2018 

生年は未公表。双子の姉妹、姉・依錚(Vo)と妹・依靜(Vo,Gt)によるヒーリング成分豊かな女性フォークデュオ・依錚依靜(イーヂョンイージン)の1stアルバムです。本作は2015年のシングル『還會愛我嗎?』以来2年9ヶ月ぶりとなる作品で、クラウドファンディングサイトで募った資金を元手に製作されました。依錚依靜は2010年頃からライブ活動を開始し、2013年、4曲入りEP『和我在一起』でCDデビュー。当時は2人ともショートヘアで見分けがつきませんでしたが、お姉さんの依錚が髪を伸ばし始めてからキャラクターの違いが出てきましたね。妹・依靜は吉他手として有名歌手と多数共演をしている職人肌、手作り繊維アートブランド『十月草園』を主宰する姉・依錚は芸術家肌…かな?

 

秋伯樂Chill Bros『快樂胯下』(11月,禾廣)

chill_bros2018 

台湾のインディーシーンを動かすキーパーソン・Sonia Calico[*1]が設立したBeatmakers Taipei。秋伯樂Chill Brosとは、そこに参集したデザイナー・李翰Haniboi[*2]と5名のビートメイカーたち[*3]の集団名です。本作は、李翰が描くオリジナルキャラクター・胯下先生を主人公とする48ページのコミックと音楽をセットにした実験的アルバムで、9つのストーリーに9つのトラックが配されています(Outroを除く)。Deca Joinsの鄭敬儒(Vo,Gt)がゲストボーカルに、Leo37、Kool Kloneらも友情出演している超重要作。2万台湾元(約7万円)という製作費の安さも驚き。フィジカルのあり方の1つを示した作品として僕は大評価しています。本当はアルバム部門に入れたかったのですが、諸事情によりコチラに移しました。

 

歐開合唱團O-Kai Singers『南方靈魂』(11月,禾廣)

Okai_singers2018 

2004年に音楽家・賴家慶と王溪泉、泰雅タイヤル族出身の葉四姉弟(微真,文祥,孝賢,孝恩)によって結成されたアカペラグループ・歐開(オウカイ)です。2012年リリースの1stアルバム『O-Kai A Cappella』で第24屆金曲獎・最佳演唱組合獎、最佳原住民語專輯獎、評審團獎を受賞。世界各地の音楽フェスやコンテストでも多数の賞に輝いている、まさに『台灣之光』。メンバーの出入りが多く、2015年にはオリジナルメンバーの一部と新メンバーによる新たなグループ・織樂Gili Singersが誕生。本作はその織樂が歐開の名を継ぎリリースした2ndアルバムです。現メンバーは葉微真(Sop)、芭塔(Alt)、葉孝恩(Ten)、馮瀚亭(Bas)の4名。賴家慶と王溪泉は製作に回っています。

 

原子邦妮Astro Bunny『我在宇宙的邊緣』(12月,滾石)

Astro_bunny2018 

2011年に活動を休止した女性4人組バンド・櫻桃幫Cherry Boomの主唱・查查(Vo)と、男性5人組ロックバンド・展翼樂團Zayinの吉他手・羽承Nu(Synth)が2012年に結成したエレクトロポップユニット・原子邦妮(ユェンズーバンニー)です。2012年にEP『如果沒有以後』と1stアルバム『折桂令』をリリース。その後2016年から毎年12月になるとアルバムを出してくるという、真面目というか律儀というか、しかも、どれもこれもが期待を裏切らないハイクオリティ。查查が描く詩の世界はちょっと寂しくて、物悲しくて、透明感のある歌声はときに僕らを孤独の縁に佇ませるのだけど、Nuが紡ぐ本来無機質であるはずの電気の調べは不思議と暖かで、優しい引力のように手を差し伸べてくれます。日本でロケしてくれてありがとう^^。

 

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以上がsasanoji radio Awards 2018【Best Group】部門の候補6組でした。
なかなか面白いメンツが揃ったでしょ~^^。ほか、八號球8Ball、有感覺F.E.E.Lも入れたかったですねー。じつは最初ここに害喜喜も入っていたのですけど、秋伯樂を移動させた関係で、害喜喜は新人部門のみとなってしまいました。秋伯樂移動の件はアルバム部門の回でまた。

 

先日発表となった第30屆金曲獎・最佳演唱組合獎の候補にも触れておきましょうか。

【最佳演唱組合獎】
椅子樂團『Lovely Sunday樂芙莉聖代』
Vast & Hazy『求救訊號』
歐開合唱團『南方靈魂』
害喜喜『害喜喜』
頑童MJ116『走跳』

 

なるほど、椅子樂團は2017年に鼓手の林志祥が離団して3人編成に戻ったので、コチラの部門でのノミネートというわけですね。それならばアリかな…。頑童MJ116は…最初にお断りしたとおりの理由で僕は外していますが、これもアリでしょうね^^;。S電賞、害喜喜も入れれば意外とシンクロ率高めじゃないですか?ここはまずまず納得のラインナップでした。

金曲獎予想、今年は難しいですねー。どれも来そうな気がする。頑童の2年連続は無いと読んで、となると本命は歐開、対抗がVast & Hazy(…か、椅子^^;)、単穴が害喜喜でどうでしょう。僕は対抗のVast & Hazy一択で。

 

追記:
第30屆金曲獎【最佳演唱組合獎】は、対抗(…か、椅子^^;)が受賞しました~!おめでとう~!!

 

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たぶんこれが最後のS電賞。

 

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脚注

*1:2014年に活動を停止したエレクトロパンクバンド・Go Chicの中心人物。個人EP『Fake Jewelry』で2017第八屆金音獎最佳電音單曲獎にノミネート。米音楽メディア・The Faderに台北の新世代ダンスミュージックを定義するミュージシャンと認められた。Under U、Dough名義でも活動中。

*2:デザイナー、イラストレーター。日本では2017年サマソニPaul SmithのコラボTシャツを手掛けたHANIBOIとして知られる。台湾では日本ほどサブカルチャー的なカテゴリーが受け入れられておらず、彼らはこのアルバムのリリースに合わせて独力でキャラクターショップオープンさせた。

*3:錐頭Conehead、秋波qiūbō a.k.a. Jim Wang & QQ、雷頓狗laytonwoohbill、dropp。