sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

sasanoji電台:Best Tracks of 2022

 

今夜最初にお送りした曲は、今年3月に滋賀県で開催された日本国際観光映像祭2023のアジア部門でグランプリを獲得した、黃小玫SANDY HXM24時間基隆でした。

 

 

令和5年12月30日、土曜日。時刻は午後10時5分になるところです。

皆さん、こんばんは。いかがお過ごしでしょうか。人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

 

またまたご無沙汰しておりました。ほぼ半年ぶりの放送となりますが、皆さん、お元気でしたか。お変わりございませんでしょうか。

僕は相変わらず浮草のようにフワフワと、ダラダラと生きておりますが、まあそうは言ってもやっぱり寄る年波には勝てませんで、浮いていられる時間がずいぶん短くなってしまったなぁと、日々痛感しております。とくに今年の夏の暑さはね~、精神的にも肉体的にもかなりこたえましたね。毎日寿命を削られているような感覚がたしかにありました。

…って、今ごろ夏の話?とお思いの方いらっしゃるかもしれませんが、今夜出てきたのは自分で言うのもなんですが、もっとひどい話ですよ。

sasanoji電台が選んだ2022年の年間ベストトラック、です。

2023年じゃないですよ。2022年です。昨年の年間ベストトラックを、2023年の暮れも押し詰まった今やろう!というのですから、ひどいでしょww。

この1年、一応ずっと気にはしていました。2022年のベストトラックまだやってないよな~、どうしようかな~と。候補の絞り込み自体はかなり前に済ませていまして、あとはコメントを入れたりだの、リンクを貼ったりだのするだけの状態にはなっていたのですけども、なんせこういう性分なもので、なかなかね~。まあ今さら…とも思ったのですが、いつもやっていたものをやらないというのもアレですし、スッキリとした気分で新年を迎えたいので、残り少ない元気を絞り出して仕上げました。

 

2022年も第2廣播Twitter)のほうでは1000曲以上ご紹介しております。その中からsasanoji電台がとくに気に入ったナンバーを今回も25曲、選びました。自分用としてはかなり満足のいく選曲になったかなと思っておりますが、皆さんの好みに合いますかどうか。

それでは、sasanoji電台が2022年に聴いた曲の中から選んだ年間ベストトラック25です。どうぞお楽しみくださいませ。

 

 

sasanoji電台:Best Tracks of 2022

 

 

LÜCY / 電線桿上的鳥

2000年生まれの新進シンガーソングライター・LÜCYの4thシングルです。21歳(当時)でこの渋さですよ。僕はたしかYouTubeのオススメか何かでこの曲を聴いて彼女のことを知ったのですけども、壞得?teを初めて聴いたときと同じような驚きと衝撃を感じましたね。また凄いのが出てきたなと鳥肌が立ったのを憶えています。

 

知更John Stoniae / 太陽雨

1993年生まれ。本名は劉庭佐。2017年結成の3人組ロックバンド・hueのボーカル兼ギタリストでもあります、シンガーソングライター・知更のシングル、ドラマ『我和我的鋼四壁』の主題歌です。小細工をしない疾走感のある彼の直球ボーカル、惚れ惚れしますね。今の主流のスタイルではないのかもしれませんが、僕は大好きです。

 

+How / How Can I

年齢は20歳くらいでしょうか?新人シンガーソングライター・+Howこと李家皓の1stシングルです。なんでもお母さんが打楽器オーケストラ・台北打擊樂團の偉い人だそうで、幼い頃から様々な楽器や音楽を学んでいるという才人ですね。個性という点ではまだ弱い気もしますが、シンプルなメロディゆえ最後まで耳に残りました。

 

FORMOZA / It was like

滾石唱片の新世代シンガーソングライター・李浩瑋Howard Leeが2017年に結成した4人組ロックバンド・FORMOZAのシングルです。メタルをメジャーでやるというのは、現在の台湾のミュージックシーンではなかなか挑戦的…なのかな。業界での評価はどうなのでしょう、わかりませんけども、僕は結構気に入りました。

 

周湯豪NICKTHEREAL / 愛上你算我賤(Junior MylOK Mix)

人気シンガー・周湯豪の4thアルバムREAL LIFE収録の『愛上你算我賤』を、DJ JuniorMylOKがリミックスしたダンスポップバージョンです。オリジナルも良いですが、ビートが強めでスピード感のあるコッチのほうが好みですね。残念ながらアルバムには未収録、大手のサブスク等でも公開されていないようです。

 

Limi / Plan B

2018年に解散した独立系エレクトロポップバンド・睡帽樂團Nightcapの女性ボーカル・白淩Liと男性ベーシスト・呂旻Miが結成した2人組ユニット・Limiの2ndアルバムBad Babe収録のナンバーです。オシャレでロマンチックww。こういったケレン味たっぷりの曲をさらりとやれてしまうところも、彼らの魅力の1つだと思います。

 

甜約翰Sweet John / Search by a Kiss(Japanese Ver.) 

昨年3月に『親吻了再摸索』のMVを公開したところ、日本のバンドっぽいね!と好評だったことから制作した日本語バージョンです。作詞は神戸在住の音楽家Tsudio Studioこと逵直樹。歌唱指導をゲシュタルト乙女Mikanが担当しています。Sweet Johnのメロディと日本語の歌詞の親和性、メッチャ高いですね。もっとやって。

 

羅大勇Jessica Lo劉哲凱OldKay / Tell me UR mine

シンガーソングライター・羅大勇とコメディアンの老K(劉哲凱)のデュエットです。僕はこの2人のこと全然知らなかったのですが、羅大勇の不安定な歌声がなんだか隣で素で歌っているようなプライベートな雰囲気というか…リアルな距離感を醸し出していて、だんだんクセになってきました。なんかロマンチックでいいですよね。

 

P!SCO / SAKURA DANCE feat. 月宵◇クレシェンテ

日本の芸能プロダクション・トイプラの台湾支部からデビューしたアイドルグループ・月宵◇クレシェンテ(ルーナクレシェンテ)とのコラボナンバーです。P!SCOは2019年にぜんぶ君のせいだ。と台湾で共演したときに、それまでとは異なる新しいライブの楽しみ方を知ったのだそうです。たしかにこのP!SCOは突き抜けてますね。

 

LÜCY & 羊文學 / OH HEY

これは本当にビックリしました。コロナ禍以降、日台の音楽人たちの交流が加速していますが、中でも最も話題となっていたのが、2022年のこのコラボだと思います。日本の羊文学ファンの間でもかなり注目を集めていましたね。この曲を聴いて台湾の音楽に興味を持ったという日本の音楽ファンも少なくないようですよ。

 

林昱君Ludy Lin / 偶爾會想你(也就偶爾而已)

華研國際音樂からデビューした新人シンガーソングライター・林昱君の1stアルバム今天不想収録のナンバーです。メジャーレーベルの作品らしく有名アーティストが多数参加したカラフルでユニークな内容となっていますが、僕は日本人アーティスト・Carnaが作曲したこの曲がいちばん彼女の雰囲気に合っているように感じました。

 

李友廷Yo Lee / 把你戒掉 feat. Mandark

人気男性シンガーソングライター・李友廷の2nd EP冷身操から、Sweet JohnI Mean Usのボーカル兼キーボード奏者としても活躍しております、女性アーティスト・Mandark(梁丹郡)をフィーチャーした耽美なナンバーです。彼女の浮遊感のある歌声は本当に魅惑的で聴き惚れてしまいますね。MVも素晴らしかったです。

 

李澤瓏Li Zelong / 背著誰流淚

中国湖北省出身の新進シンガーソングライター・李澤瓏が、メジャーレーベル・愛貝克思avexからリリースしたシングルです。武漢音樂學院卒の本格派で、本来はオルタナティブの人だと思うのですが、avexということでMARIA鈴木大輔ら日本人アーティストが参加したキャッチーなナンバーに仕上がっています。意外と話題になっていなくて、本人的にはどうなのだろうと気になった1曲でもありますね。

 

魏嘉瑩Arrow Wei / 出來面對 feat. 旺福

人気シンガーソングライター・魏嘉瑩の4thアルバム我很好から、人気バンド・旺福Won Fuをフィーチャーしたノリノリの楽しいナンバーです。いろいろなバンドやアーティストと共演し様々な表情を見せてくれている魏嘉瑩ですが、今回の相手は旺福ですから、これは絶対笑えるほうに振り切れているだろうなと思っていましたww。聴くたびに元気を貰える最高の1曲です。

 

桃子A1J / All the Same

國立政治大學の有名音楽サークル・政大黑人音樂社出身。王水源とのユニット・水蜜桃偵探社のメンバーでもあります、台越ハーフの新世代ラッパー・桃子A1J(陶怡君)の1stアルバム桃皮搗蛋収録のナンバーです。こんなカワイイ普通っぽい娘がこんなカッコイイ音楽をやるって、それだけでなんか萌えますよね。

 

生命樹Tree of Life / 地底飛行

2010年結成の3人組バンド・生命樹樂團の、前作から7年半ぶりとなる2ndアルバム微光少年収録のナンバーです。メッセージ性がより強くなり、サウンドは洗練され厚みを増した本作。やや神妙な面持ちで聴いていたところにこの曲が流れて来て、ああ…生命樹だ!と、懐かしさが一気に込み上げてきました。

 

荷爾蒙少年Hormone Boys / 天美

おそらく2022年、2023年、いちばん聴いた曲だと思います。2015年結成の3人組バンド・荷爾蒙少年の6thシングルです。この曲は本当にシビレましたね。カッコイイ。正直、コレを荷爾蒙少年が…?とも思ってしまったのですがww、2022年のBest of the Bestを選べと言われたら、僕は迷うことなくこの『天美』を選びます。それくらい良かった。MVもコレが2022年のNo.1ですね。

 

I Mean UsUQiYO / 途中

I Mean Usと日本の音楽プロジェクト・UQiYOによるコラボシングルの第二弾です。彼らは2019年に台湾で開催された音楽フェス・Camp de Amigoで出会って意気投合し、翌年、初コラボシングル『6000℃』をリリースしました。暖かで浮遊感のあるI Mean Usの女性ボーカル・Mandarkの歌声とUQiYOのヒューマンエレクトロの融合、美しすぎて恍惚としてしまいました。

 

吾橋有水FloodingBridge / 再見,沒能對你說

2020年結成、高雄の独立系ロックバンド・吾橋有水の1stアルバム蛻而求其刺収録のナンバーです。女性ボーカル・莊蕎嫣のナチュラルな歌声とキレのある清々しいサウンドが心地良いですね。今の台湾の独立系ではオルタナティブやポストロックが優勢ですが、耳がメジャー寄りの僕は彼らの音のほうが馴染みやすい気がします。

 

絕命青年Running Youth / 來一場冒險

2021年4月に香港の女性4人組バンド・雞蛋蒸肉餅GDJYBのボーカル・Soft LiuとギタリストのSoni Chengが台湾に移住し結成した新ユニット、絕命青年の1stアルバム來一場冒險のタイトルナンバーです。激変する故郷を離れ冒険に旅立った2人の期待と不安がひしひしと感じられる、2022年最重要の1曲です。

 

羅莎莎Sabrina Lo / 撞牆 feat. POPO J

会社員兼ネット系歌手からメジャーデビューを果たした新進シンガーソングライター・羅莎莎の1stアルバム長大有出息に収録。本職は警官という異色のラッパー・POPO Jをフィーチャーしたメランコリックなナンバーです。彼女の楽曲のレイジーな雰囲気がかなり好みで、本当はもう1曲入れたかったのですが…我慢しました。

 

雷擎L8ching李權哲Jerry Li / Summertimes

ドラマー兼シンガーソングライターの雷擎と若き鬼才・李權哲によるコラボシングルです。これが出たのが昨年の11月で、なんで今頃?と当時は不思議に思ったのですが、夏にコロナ禍でどこにも行けない中、2人で作った曲だったのですね。ということで、自分の今年の夏のテーマソングみたいになっていました。しょっちゅう聴いていましたね。

 

劉文瀚Yusof / 你不再是孤單的人

マレーシア出身のシンガーソングライター・劉文瀚が歌った台湾ドラマ『加油喜事』第1季のED主題歌です。初めて聴いたとき李榮浩の提供楽曲かなと思ってしまったくらい曲の雰囲気が似ていると感じたのですが、不思議なことにそれが全く負の印象に繋がっていなくて、むしろ安心感というか好感を持ってしまいました。なんか人柄が良さそうで気に入りました。

 

劉柏辛Lexie Liu / 夕陽戀歌

もう中華圏のZ世代を代表する歌姫の1人と言ってもさしつかえないでしょう、中国湖南省出身のシンガーソングライター・劉柏辛の3rdアルバム幸福星収録のナンバーです。『夕陽戀歌』は本作中最もメロディアスかつスピリチュアルなムードを湛えた曲で、これは本当に中毒性が高かったですね〜。ずっとループさせていました。

 

鄧福如AFÜ / Overpower for my Everything

台湾のモバイルメーカー・台灣大哥大の新ブランド《OP響樂生活》のテーマソングです。残念ながらサブスク等にはラインナップされていないようです。現在2児のママでもあるAFÜは、2015年の『自成一派』以降アルバムを出していませんが、その後も寡作ながら単発で結構良い曲を出しているんですよね。子育てが一段落したら、またタップリとAFÜ節を聴かせてほしいですね。

 

 

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以上がほぼ1年遅れでお送りいたしました、sasanoji電台が2022年に聴いた曲の中から選んだ年間ベストトラック25、でした。

いかがだったでしょうか。皆さんのお気に入りの曲、気になっていた曲、ありましたでしょうか。

今回やってみて改めて感じたのが、Mandarkの存在感、でしたね〜。Sweet JohnとI Mean Usも合わせて、彼女が参加している曲が3曲も入っておりました。今年2023年は彼女にとって大きく飛躍する年となったわけですが、2024年はさらなる飛躍の年となるのは間違いないでしょう。Mandarkの活躍、来年も要注目です。

それから…台日コラボ作品が4曲入っているというのも、自分で選んだ結果ではありますが驚きでした~。コロナ禍の間はネット上でコラボした作品が多かったですけども、相互往来が解禁されて以降、直接対面して共演する機会も増えていますので、台日アーティストのコラボは今後ますます増えていくでしょうね。そちらも楽しみです。

 

 


※周湯豪NICKTHEREAL『愛上你算我賤(Junior MylOK Mix)』と鄧福如AFÜ『Overpower for my Everything』は、Spotifyにラインナップされていませんでした。

 

 

それでは今夜の…というか、たぶん今年のラストナンバーになると思います、Tizzy Bacの2022年のアルバムHuman Errorから、冬日花朵を聴きながらお別れです。

皆さん、今年1年間お付き合いありがとうございました。2023年は皆さんにとってどんな1年だったでしょうか。sasanoji電台は第1廣播(ブログ)の放送がね~、ほとんど出来なくて本当に申し訳ございませんでした。来年もたぶん、ほとんど放送しないと思います!今から宣言しちゃいますww!でも、ひょっとすると出てくることがあるかもしれませんのでね、気が向いたらぜひチャンネルを合わせてみてください。第2廣播Twitter)のほうは来年も変わらずやっていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

2023年も残り1日ですね。皆さん、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。お相手はsasanoji電台でした。ごきげんよう。拜拜!

 

 

さあて、2023年度のベストトラック選びでも始めますか~。

 

 

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本日のオンエア曲

 

 

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