今夜最初にお送りした曲は、昨年12月にリリースされました任家萱Selinaの3曲入りEP『往美的路我要自己作主』から、自身の内面をさらけ出した自作曲、タイトルナンバー『往美的路我要自己作主』でした。
令和4年1月10日、月曜日。時刻は午後10時5分を回りました。
皆さん、こんばんは。いかがお過ごしでしょうか。人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。
2022年最初の放送となります。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
今回は、sasanoji電台が選んだ年間ベストトラックですね。2021年に第2廣播(Twitter)のほうでご紹介した曲、おそらく1000は軽く超えていると思います、その中からsasanoji電台がグッと来たCute&Coolなナンバーを25曲、チョイスいたしました。
例によって僕はラップやヒップホップがあまり得意ではないので、そちら方面が薄くなっております、どうかご容赦ください。
それでは、sasanoji電台が2021年に聴いた曲の中から選んだ年間ベストトラック25を発表いたします。
黎明Leon Lai & 張敬軒Hins Cheung / 乾杯
香港四大天王・黎明と次代の歌神・張敬軒、香港のトップアーティスト2人が静かに熱い火花を散らす、ゴージャスでスリリングなナンバーです。この曲には標準中国語版の『乾杯』と広東語版の『Old Fashioned』、2つのバージョンがありますが、今回は『乾杯』のほうを取りました。ハァ~、聴き惚れる。
全編英語の2ndアルバム『Year Of Fate』からの第1弾シングル。蔡維澤のパワフルなボーカル、小気味の良いビートとメロディ、一体感のあるコーラスが楽しいナンバー。今作は全体的にレトロかつトリッキーな雰囲気に仕上げられていて、前作と聴き比べてみるのも面白いかと思います。オススメの1枚です。
2021年1月、第1子出産直前にリリースしたシングル。作詞は崔第、作曲は鄧福如。2020年のシングル『能不能想起我』と同じ組み合わせですが、曲の雰囲気は全く違いますね。覚えやすいメロディと楽しい歌詞が耳に残ります。MVの監督を務めたのは彼女のダンナさん、人気YouTuberの陳孜昊HowHowです。
1998年生まれ、アメリカ出身の女性シンガー・林愷倫Karenciciの2ndアルバム『99% Angel』のOPナンバー。英語と中国語のミックスです。この曲、本当にノリが良くてカッコ良くて、大好きです。いろいろとモヤモヤすることが多い昨今ですけども、そんな時に聴くと、イイ感じに気分が上がってきますよ。
2020年、Yoyoは長く活動の拠点としていた台湾を離れ、生まれ故郷である香港に戻りました。理由は、家族や友人に会いたかったから。作詞をした陳詠謙は家族と共に香港を出ようと考えていましたが、やはり離れるには忍び難く、残ることを決意しました。望郷の念が溢れるYoyoの広東語シングル、名曲です(作曲は林家謙)。
1994年生まれ、中国海南省出身でオーストラリア国籍の女性シンガーソングライター・吳卓源の4thアルバム『2622』収録のメランコリックなナンバー。混沌とした台北、疲れた、出口が見えない、戻りたい、あの頃の気持ちを取り戻したい、と呟く26歳(当時)…。ぅわぁ、これは胸がキュンとしました~。
糯米糰Sticky Riceのボーカルで俳優、馬念先の1stアルバム『Mama Jeans and Daddy Shoes』に収録。この曲は15、6年前に馬念先が奇哥と結成した短期のユニット・Project Early時代のdemoがオリジナルで、未発売ながら何故かファンの間で人気となっていたことから、今回正式に収録したのだそうです。
ラブソングの女王・梁靜茹の3曲入りデジタル配信EP『時光隨想・三日思』に収録。このEPは『今日』、『昨日』、『明日』、3つの時間をテーマに描いた作品で、3曲目『明天,雙人舞』は明るい未来をイメージさせる華やかなダンスポップチューンとなっています。梁靜茹の新たなる挑戦、感激いたしました!
吳汶芳Fang Wu / D逃
1990年生まれ。大学時代にデュオやソロでオーディション番組に出演し人気を獲得。2015年にメジャーレーベル・福茂唱片から本格デビューしました。3枚目のアルバムとなる本作『生存法則』は福茂から離れてリリースした独立系作品で、だからでしょうか、まるで枷が外れたかのように奔放に歌っています。
林采欣Bae Lin / 確可
1986年生まれ。女性グループ・Roomieの元メンバー・林采欣のシングル。Roomie解散以降、林采欣はしっとりとした曲や軽めのポップな曲を多く歌っていたのですが、これはまるで…Roomie時代に戻ったかのよう。彼女はずっとコレをやりたかったのかな、そう感じてしまうほどエネルギーに満ち溢れています。
1998年生まれ、中国湖南省出身。Z世代を代表する、と言っても過言ではないほど大きな存在となりつつあるLexieのEP『上線了』収録のナンバー。僕は孫盛希、吳卓源、林愷倫、劉柏辛の4人を90年代生まれの四歌姫と勝手に認識しておりますが、昨年最も著しい成長を見せたのが彼女だと思っています。
盧栗莉Lilylu / Pray for me feat. BRAD
台湾プロ野球・Lamigo Monkeys(現・Rakuten Monkeys)の専属チアリーディングチーム・LamiGirls(現・Rakuten Girls)の元メンバー、盧栗莉のシングルです。共演のBRADについては…よくわかりません。2017年に1st EP『燒吧』を聴いて以来ずっと気になっていました。そろそろ来そうじゃないですか?
AGA江海迦 / CityPop(English ver.)
香港のシンガーソングライター・AGAこと江海迦のシングルです。広東語版もありますが、今回は英語版のほうを選びました。日本の80年代に流行ったシティポップを意識したナンバーで、MVもそれ風の凝った作りとなっています。香港在住の作曲家・波多野裕介が編曲を担当しているのも注目ポイントの1つ。
今年おそらく28歳。香港のシンガーソングライター・Kiri Tの2ndアルバム『CHILI T』に収録。彼女は14歳のときに何韻詩Denise Hoのレーベル・Goomusicにクリエイターとして加入し、高校卒業後は米・バークリー音楽大学で電子音楽を学んだという才人。実はもう1曲入れたかったのですが、我慢しました。
noovy / Before We Die(Japanese ver.)feat. Anly
兵役を終え昨年5月から活動を再開したnoovyのシングル、標準中国語版『Before We Die』の日本語バージョンです。日本語詞はゲストボーカルを務めたAnlyが担当。息苦しさを感じる中国語版と温もりを感じる日本語版、この違いはMVにも表れています。ひと回り大きくなって帰ってきたnoovy、超期待です。
Fi-Né粉內 & 楊士弘Midi / I'm Guilty
Philip D’Avilarと李沛絃Suzy Leeによる米台夫婦ユニット・Fi-Né粉內が、医系出身の新鋭アーティスト・楊士弘Midiとコラボしたシングル。Netflixで見たドキュメンタリー『Jailbirds』に触発されて作った歌だそうですけども、初めて聴いたとき、ちょっとトランス状態に入った…ような気がしました。
中国湖南省出身の実力派女性シンガー・袁婭維の5thアルバム『月亮失眠了』に収録。僕は台湾をメインに聴いているので大陸歌手のことはほとんど知らないのですが、彼女と張靚穎Jane Zhang、共に1984年生まれのこの2人だけは別格で気に入っています。世界級のオーラを備えた歌手だと思っています。
男女4人組バンド・聽天湯のLive Sessionシングル 。前身は社会学ロックバンド・顯然樂隊Super Obvious(旧・Obviously)で、2021年に活動の拠点を高雄から台北に移したのを機にバンド名を改めました。存在感のある阿法Alfaのキャラクターとボーカル、インパクトが強烈~。超オススメのバンドです。
女優兼シンガーソングライター・余佩真のシングルです。本業は女優ですが、近年は音楽の方でも活躍の機会が増えています。この曲、凄いですよね。ぶっ壊れたのかと思いましたww。リア充にはコミックソングに聞こえ、足掻いている人には応援歌に聞こえる。コロナ禍で聴くとホント、泣けてきましたわ~。
1989年生まれ、中国遼寧省出身のシンガーソングライター・唐漢霄のシングルです。学生時代からいくつものコンテストで優秀な成績を収めている才人で、これまでは楽曲提供などで活躍することが多かったようですね。実は昨年、鳥肌が立った曲ってほとんど無かったのですけど、この曲は立ちました~。
2014年結成の3人組ロックバンド・城市雨人のシングルです。MVは2020年12月に公開されていましたが、正式なリリースが翌2021年1月ということだったので、今回の2021年度版のほうに回しました。ラップやヒップホップ、Chill、シティポップ等が流行っている中でストレートに攻めてくる彼ら、痺れます。
中国四川省出身の新進女性シンガー・cent3eのシングルです。cent3eは昨年のベストトラックにも入れてましたね。2年連続です。歌手・王天放FrankiDの原曲を気に入ったプロデューサーが彼女用に編曲。映画『2046』、『恋人までの距離』をモチーフに彼女自身が作詞をしたロマンティックなナンバーです。
大きな電飾ウサギヘッドを装着した正体不明のアーティスト、DJ兼プロデューサー・USAGii無厘兔とオーディション番組《2016超級女聲》の優勝者・圈9(WineQ)とのコラボナンバー。正直に言います。昨年いちばん聴いた曲は、コレです。台湾ではなく大陸の曲だったと…。でもホントに可愛いんですものww。
昨年いちばん驚かされた曲も、台湾ではなく大陸でした。当時14歳。メジャーレーベル・太合音樂からデビューした驚異の新人シンガーソングライター、吳惠雲の2ndシングルです。こんな曲が中国から出てくるのか、大陸の音楽シーンを動かしている人たちは中華圏で収まる気は無いのだとゾクゾクしました。
陳以恆Yi Heng Chen & 國立歷史博物館 / In Touch
早稲田大学卒、第31屆金曲獎《最佳台語男歌手》候補、新世代台湾語歌手・陳以恆が國立歷史博物館所蔵の版画『文官門神』と『灶神』に触発されて製作した、展覧企画『In Touch眾神潮』のテーマソング。Jazz Hop、Chill Hop調の軽いメロディ、カッコイイ~。ところどころ日本語が見える歌詞も面白いな。
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以上が、sasanoji電台が2021年に聴いた曲の中から選んだ年間ベストトラック25、でした。
いかがだったでしょうか。今回は全体的に台湾味が薄かったですかね。これはちょっと看板を掛け替えないと不味いかも~。ただ、率直に言うと、昨年はsasanoji電台的にグッときた曲というのが、2020年ほど多くなかったんです…よね。で、気に入った曲がたまたまですけど、台湾よりも香港・大陸のほうに多かった、と。そういうことにしておいてください。
それでは今夜のラストナンバー、いきましょう。最後の最後まで、悩みに悩んでリストから外した曲です。ヒップホップダンサー・陳妍臻Nikkiのシングル『不變的情人節』を聴きながらお別れいたします。
明日のお天気、東京は雨マークがついておりますね~。気温も5℃くらいまでしか上がらず、寒い1日になりそうです。建物の北側の道路や歩道などには、先日積もった雪がまだ溶けずに残っているところも多いと思います。くれぐれも足元には気をつけてくださいね。それからコロナ感染者がまた増えてきているようなので、そちらも用心しましょう。お相手はsasanoji電台でした。ごきげんよう。拜拜!
そうか…、今日は成人の日だったか…。
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本日のオンエア曲
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