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史貝絲考克Space Cakeから、最高にクールな一皿が届きました。

こんばんは。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

今回は2015年5月15日にリリースされた若手男性4人組クロスオーバーバンド、史貝絲考克Space Cakeの同名1stアルバム『Space Cake 史貝絲考克』(種子音樂)をピックアップいたします。

 

史貝絲考克Space Cake『Space Cake 史貝絲考克』(2015)

space-cake2015

 

まずはアルバム4曲目に収録されている2014第31屆政大金旋獎の主題曲となった『N/A』からどうぞ。

 

いや~、カッコイイですね~。R&Bやファンク、ソウルなど様々な音楽を融合させたジャズスタイルのクールなサウンドに、都会的でありながら暖かさを感じさせてくれるスムースなボーカル…。僕は購入したCDを初めて聴くとき、このアルバムにはどんなシチュエーションが似合うかなー…とか考えながら聴いたりするのですが、夜はもちろん、遅く起きた休日の朝にも合いそうですし、午後、伊豆半島辺りの海沿いをツーリングしながら聴いても気持ち良さそう。途中、景色の良いカフェに寄って、美味しいケーキでも頂きながら…とか。

 

史貝絲考克(シーベイスーカオクー)は2011年11月、当時輔仁大學生だった周勝宏Alan Chou(Vo,Gt)と徐三智Sam Hsu(Ba,團長)、張頌亞Sung Chang(Key)の3名と、實踐大學生だった高正恩Danny Kao(Dr)ら音楽好きの男子学生4名によって結成されました。青韻獎(輔仁大學)、師弦獎(市立教育大學)、金旋獎(國立政治大學)など大学主催の音楽賞で優秀な成績を収めて注目を集め、各地の学園祭にも多数出演、大学生を中心に若者たちから高い支持を得ています。2013年、有名アーティストを多数輩出していることで知られる政治大學主催の音楽賞・第30屆政大金旋獎の創作組部門で優勝、本作にも収録されている彼らの楽曲『N/A』が、翌年の第31屆金旋獎の主題曲に採用されました。2014年10月、ダウンロード専用EP『Space Cake』をリリース。今回のアルバム『Space Cake 史貝絲考克』が彼らにとって初のCD作品となります。

 

左は第30屆金旋獎創作組の映像から本作6曲目収録のタイトルナンバー『Space Cake』、中央はネット音楽コンテンツ・樂人Sessionから本作3曲目収録の『給我妳的電話』、下はEP『Space Cake』に収録されている『強韌的蟑螂人』のdemo版です。

 

彼らがどのような環境で音楽活動をしているのか詳しくは書かれていないのですが、リーダーの徐三智によると、金旋獎を受賞した2013年当時は周勝宏が哲学、徐三智は財経法律学、張頌亞は医学、高正恩は建築設計をそれぞれの大学で学んでいて全員が多忙、創作活動や練習スケジュールの調整がひじょうに困難だったそうです。現在はどうなのでしょう…結成時は2、3年生だったようなので既に卒業しているか、それとも上の課程に進んでいるのか。台湾のことですから、ひょっとすると別に本業を営みながら音楽活動を続けているメンバーもいるかもしれませんね。

 

こちらは首張創作專輯『Space Cake 史貝絲考克』リリース予告PVです。

 

本作には五金行Brass Quintetの張黃翔(Tp)や女性トロンボーン奏者・蔡沂恬(Tb)、連接室内樂團Connection Chamber Orchestraの葉大云(Sax)、女性フルート奏者・王薇婷(Fl)ら台湾の若手音楽家たちもゲストで参加していて、台湾インストゥルメンタルの今を知りたい人にとっても興味をそそられる内容となっているのではないでしょうか。ちょっとCAPSULEっぽいアレンジなんかもあったりして、本当に気持ちの良いグルーヴ感に溢れたアルバムに仕上がっています。メンバーのスケジュール調整が難しいとは思いますが、これからもクールな音楽をドンドン届けてほしい、要注目のバンドです。

 

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