こんばんは。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。
3週間ぶりの放送ですよ~。先月5日に大好きだった盧凱彤が亡くなってしまって、しばらく放心状態みたいになっていましたが、そろそろ元気出しませんとね。
今夜はそんな落ち込んだ気分をパ~ッと晴れやかにしてくれる新人女性シンガーソングライター、黃乙真(ファンイーヂェン)をピックアップします。
黃乙真Yvette『真的』(2018年4月)
まずはアルバム2曲目に収録の『屍速列車』と5曲目『帥到分手』をお聴きくださいませ。
曲風がまったく異なりますが、2つとも彼女の作詞作曲です。
黃乙真Yvette Huang、12月4日生まれ、高雄の出身。生年は未公表。洋楽好きで、小さい頃はBackstreet Boys、Hanson、Spice Girls、高校生になってからはGreenday、Red Hot Chili Peppers、Sum 41、大学時代はKeane、Coldplay、Mew、Muse、Placebo、Filter、現在はDeap Vally、Chvrches、The Jezabelsがお気に入り。う~ん、見た目含めてちょっと年齢不詳…^^;。
2017年にプロデューサーの戴維雄と出会ったのがキッカケで本格的に音楽業界に進み、2018年1月1日に放送された映画専門チャンネル・緯來電影台製作のオリジナル作品『偉大的夢想』の主題歌、挿入歌を担当。同年4月27日にそれら楽曲が入った1stアルバム『真的』(亞神音樂)でCDデビューしました。収録されている10曲は全て彼女自身の作詞作曲。プロデュースは戴維雄と蔡宏動が共同であたっています。
なお、彼女が所属する独立系レーベル・紫色木箱音樂Purple Crate Musicですが、2018年4月2日設立とあるので、ひょっとすると彼女のデビューに合わせて起ち上げた事務所なのかもしれません。
次はアルバム6曲目に収録されている映画『偉大的夢想』の同名主題歌、『偉大的夢想』です。
これも曲風が違いますねー。
僅かに出ている情報によると、彼女がプロになろうと真剣に考え始めたのは、どうやら近年になってからのようです。子供の頃から音楽が大好きで、最初はグループで歌うなど趣味として楽しんでいましたが、ひとりピアノに向かい楽曲を創作するようになって、自分の頭で思い描いた音を実際に表現出来る世界の素晴らしさに目覚めたようです。それからは積極的にDTMを学び、シンセサイザー、電子音楽にも習熟。創作レベルを上げるため、同時にキーボード以外の楽器についても学んでいます。
次も映画『偉大的夢想』で使われた曲です。アルバム7曲目に収録の『回不去的天真』。
オルタナティブであったり、アイドルっぽかったり、ファンキーだったり、楽曲のスタイルがこれだけバラバラだと概して焦点の定まらない没個性的な作品になってしまいそうですが、このアルバムはそうではありません。バラエティに富んではいるものの、奇をてらったようなところがなく、全体的にオーソドックス。どの曲も耳に馴染みやすく、ストレスなく聴くことが出来ます(…それ故、新しい音楽を求めている方にはもの足りなく感じられるかもしれない)。そして一番好印象だったのが、アルバム全体を透過する彼女の明瞭なボーカル。これも特徴のある歌声というわけではないのですが、優しく、カラフルで、透明感があって…。それが一見バラバラになりそうな『色』たちを、ちょうど水彩ネイルアートのたらしこみのように可愛らしくポップにまとめ上げています。
まだまだメディアへの露出は少なく、シンガーソングライターとしてのキャリアも浅い黃乙真ですが、様々なタイプの曲が書ける彼女のこと、今後は楽曲提供でも活躍してくれそうな予感がしますね。
それでは最後にアルバム8曲目に収録されている映画『偉大的夢想』の挿入歌、『不期而遇』を聴きながらお別れです。皆さま、おやすみなさい。sasanoji電台でした。
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