sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

sasanoji radio Awards 2015 【Best Band】編

アチャ~、あっという間に5月も半ばを過ぎてしまいました~^^;。
2015年を振り返るsasanoji radio Awards 2015、今回は【Best Band】部門です。選んだ候補は以下の6組。

 

 

麋先生Mixer『沒名字的人類』(3月,Sony Music

mixer2015 

2011年に林子安(喆安)と呉聖皓を前面に立てたユニットバンド・子安聖皓ZA-SHとしてスタートし、同年9月、1st EP『然後,我們懂了』(禾廣娛樂)でCDデビュー。翌2012年10月にバンド名を麋先生Mixerに改めました。メンバーは喆安(A.Gt)、聖皓(Vo)、小B(余柏羲,E.Gt)、以諾(張以諾,Ba)、逸凡(盧逸凡,Dr)の5名。2013年6月にリリースした1stアルバム『馬戲團運動』で第25屆金曲獎に於いて最佳樂團獎を受賞。同年9月にはその勢いを駆って日本初ライブも行なっています。
2ndアルバムとなる本作はメジャーレーベル・Sony Musicからのリリース。インディーズバンドにありがちなローファイサウンドはスッキリと整理され、心地の良いスピード感とキレが増しています。ラストまで一気に聴かせる全10曲(introを含む)を収録。

 

史貝絲考克Space Cake『Space Cake』(5月,種子音樂)

space-cake2015 

史貝絲考克は2011年11月に当時輔仁大學生だった周勝宏Alan Chou(Vo & Gt)、徐三智Sam Hsu(Ba,團長)、張頌亞Sung Chang(Key)の3名と、實踐大學生だった高正恩Danny Kao(Dr)ら音楽好きの男子学生4名によって結成されました。R&Bやファンク、ソウルなど様々な音楽を融合させたジャズスタイルのクールなサウンドと、都会的でありながら暖かさを感じさせてくれる周勝宏のスムースなボーカルが魅力。大学主催の音楽賞等で優秀な成績を収めて注目を集め、各地の学園祭にも多数出演。大学生を中心に若者たちから高い支持を得ています。
1stアルバムとなる本作には、これまでStreetVoiceやiNDIEVOX等クリエイターズサイトで発表していた楽曲を中心に全11曲を収録。本当にクールでカッコイイ、要注目のクロスオーバーバンドです。

 

小男孩樂團Men Envy Children『Everything』(5月,Sony Music

Men-envy-children2015 

小男孩樂團は2008年に大手メディア企業MEC社内の宴会用バンドとして誕生し、その後もアマチュアで活動を継続。昨年念願のメジャーデビューを果たしました。現メンバーは昌哥Vince(Gt,團長)、俊凱Kai(Dr)、漢斯Hanz(Gt)、2013年に加入した紅一点・米非Mify(Vo)の男女4名。皆それぞれ別に本業を持っている兼業ミュージシャンで、リーダーの昌哥はMECグループ・メディアバイイング会社のCEO、俊凱はその関連会社の社長、楽曲のほとんどを手掛ける漢斯は大手インターネット媒体のメディアプランナーという、いずれもビジネスの世界で功を成している、いわゆるリア充?そして存在感のあるボーカルを聴かせてくれているのが、2013年に解散した女性5人組ユニット・Roomieの元メンバーで、ダンスの先生をしながらこの機会を待っていた米非!全11曲、音楽を諦めなかった4人の思いが溢れる、熱~い1枚です。

 

宇宙人Cosmos People『一萬小時』(6月,Sony Music

cosmos-people2015 

宇宙人は台北進学校・建國中學で同級生だった小玉(林忠諭,Vo & Key)と阿奎(陳奎言,Gt)らが2004年に結成したロックバンドです。所属事務所は許哲珮や旺福、Tizzy Bacらと同じ彎的音樂。2009年9月に1stアルバム『宇宙人同名專輯』(相信音樂)でメジャーデビューしました。現メンバーは小玉と阿奎、ベースの方Q(方奎棠,Ba)の3名(デビュー時はドラムも入った4名体制だった)。本作は2012年10月リリースの2ndアルバム『地球漫步』(相信音樂)以来となる新作です。当初は色物バンド的な雰囲気もあった宇宙人ですが、小玉と阿奎が兵役を終え3名体制となった2ndアルバム以降、ヘアスタイルも含め、とても洗練されたファンキーでオシャレなスタイルへと生まれ変わっています。2014年には日本向けアルバムをリリースするなど日本への進出を本格的に開始。人気、注目度ともに急上昇中です。

 

林瑪黛Ma-te Lin『房間裡的動物』(10月,禾廣娛樂)

mate-lin2015 

林瑪黛とはバンド名であり、またMVにも登場する猫の目とオウムの羽の冠、鳥の足を持つ神秘的な女性キャラクターの名でもあります。彼女の目で観察した世界を歌っている、という設定のようですね。結成は2012年。女性ボーカル・林意倩(Vo)、黃少雍(Key & Ba)、林易祺(Gt)の3名に、イラストや映像など視覚効果を担当する施小油(VJ)を加えた男女4名が正式メンバーとしてクレジットされています。2013年、StreetVoiceが主催する次世代のブレイクスルーアーティスト発掘アワード『見證大團』で注目を集め、1st EP『古老的記號』をリリース。同年、政府主催のインディーアワード・第4屆金音獎の最佳電音單曲部門にノミネートされました。1stアルバムとなる本作にはEP収録の『大象說』を含む全10曲を収録。林意倩の温かく優しい歌声と小油が描く幻想的な映像美が魅力の超個性派インディーズ系エレクトロポップバンドです。

 

蘇瓦那與CMO樂團Suana & Creating Music Orchestra『自由的旅程』(12月,好有感覺音樂)

Cmo2015 

蘇瓦那のフルネームは蘇瓦那・恩木伊・奇拉雅善。原住民族・阿美アミ族の出身。中文名は李志偉。第24屆金曲獎で3部門を受賞した原住民族アカペラグループ歐開合唱團O-Kai Singersで低音部を担当する“音樂奇才”です。
CMO樂團は蘇瓦那が2010年11月に阿美族や漢族の音楽仲間たちと結成したボーカル付きの室内楽団で、現在は総勢20名以上がメンバーに名を連ねています。1stアルバムとなる本作にはその中から陳頤欣(Vo)、鍾育杏(Cho)、林靖(Vc)、黃耀增(Gt,Dr)、曾劭涵(Vl)、戴榮恩(Vl)らが参加。メインボーカルを務める蘇瓦那はプロデュース、作詞作曲、編曲のほかピアノやチェロ、ドラムの演奏など文字通り八面六臂の活躍です。原住民族歌謡をベースにクラシック、ソウル、タンゴ、ブルース、ボサノバ、ジャズなど様々なスタイルで聴かせる全10曲を収録。8曲目『美麗的妳』は日本語の歌でビックリしますよ~。

 

以上がsasanoji radio Awards 2015、【Best Band】部門の候補6組でした。

ブログの更新をサボっている間に金曲獎の候補が発表されてしまいました~^^;。TwitterのTLでバンド部門だけは見たのですが、麋先生と宇宙人は同感ですねー。他の部門はまだ確認していません。これから金曲獎が決定するまでになんとかブログを間に合わせつつ、チェックしていこうと思っています。

ほか、気になったバンドを挙げておくと、今回金曲獎候補に選ばれているio樂團。2002年にカナダ・バンクーバーで結成された男性4人組ですが、2014年に2代目貝斯手のShoが抜けて3人体制となり、さらに今年になって鼓手のCodyが離団、現在は主唱Angusと吉他手Hansの2人組となっています。それから2014年にメジャーデビューした男性5人組ロックバンド・嘴哥樂團、機動現場の梁耿斌と曾獻恩が2013年にスタートしたアナザープロジェクト・Nora Saysも要注目。Nora Saysはこれまでボーカルやミュージシャンを固定しないユニットスタイルで活動していましたが、今作はメンバーを固定したバンドスタイルでの作品となっています。男女3人組テクノポップバンド・女孩與機器人、ポストクラシカルアンサンブル・Cicada台湾語フォークバンド・安妮朵拉、發條人樂團や暗黑白領階級のボーカルとしても活躍している黃子軒の黃子軒與山平快も良かったですね。中国大陸・成都出身のインディーズバンド・海朋森インパクトがありました。女性ボーカル・陳思江の個性的な歌唱がクセになります。
脫拉庫旺福蘇打綠は選びませんでした。正直に言うと蘇打綠の『冬 未了』は持っていないのです。というか、ムチャクチャ高くて購入意欲が萎えました…。四部作の最後だから欲しかったんですけどねー^^;。そんなところでしょうか。

 

いちおう金曲獎を予想しておくと、麋先生を本命、対抗は蘇打綠、単穴は脫拉庫としておきます。