sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

驚きのハイトーンボイス、伍家輝。

伍家輝Jiahui Wu『我瘋你』(2009)

Jiahui-wu2009

 

1981年生まれ、マレーシア出身。実力派男性シンガーソングライター・伍家輝(ウージャーフェイ)の台湾デビュー作です。2008年に本国マレーシアでリリースした1stアルバム『雖然我願意』の台湾盤ですが、ただ丸っきりの新人というわけではなく、2004年頃から張學友、孫燕姿、莫文蔚、梁心頤ら有名歌手に楽曲提供するなど既に活動をしていました。クリエイター出身のアーティストですね。

 

まずはアルバム1曲目収録の『雖然我願意』。下は銀河網路電台iWant-radioの映像。伍家輝自身によるトークが入っていて、彼のキャラクターを知るにはちょうど良さそうです。驚きますよ~。

どうです、このギャップは!お笑いもイケそうなあのキャラクターにして、なんと美しくクリアなハイトーンボイス!一聴しただけでは女声と間違えてしまいそうなくらいですが、喋れば明朗快活、なんとも人懐っこい近所のニーチャンという感じ^^。

 

僕が初めて伍家輝を認識したのは、先日取り上げたクリエイター出身の女性シンガーソングライター・蕭賀碩の2ndアルバム『STAY』の4曲目、『遠距離戀愛』でした。これを作曲し作詞にも携わっていたのが伍家輝で、彼女とデュエットもしているのですが、あのクリアなハイトーンボイスで完全に主役を食ってます。蕭賀碩も彼のことはとても高く評価しているようで、2007年に彼女がリリースした1stアルバム『碩一碩的流浪地圖』にも曲提供、デュエットで既に参加してもらっていました。そのとき僕はまだ彼のことをよく知らなくて、今回調べていて気がついた…というわけです。

 

2009年、伍家輝は台湾デビューするにあたり、アルバムタイトルを『雖然我願意』から4曲目に入っている『我瘋你』に変更。また曲数は『雖然我願意』の全10曲に、彼が楽曲提供した2007年のシンガポールNo.1ヒット映画『881 歌え!パパイヤ』の主題歌、『一人一半』のソロバージョンを最後に追加した全11曲となっています。彼の人柄が滲み出ている…いや、溢れて出ている良作です。

 

これはオリジナル、映画版の『一人一半』。雲美鑫とのデュエットです。

 

伍家輝は本格デビュー前から映画『881』のサントラにクリエイターとして参加したり、周渝民が歌った槇村さとるの漫画『おいしい関係』の台湾ドラマ版主題歌『愛上這世界』、張學友や劉徳華、前述の蕭賀碩、以前紹介した蔡健雅ほか、そうそうたるメンツへの楽曲提供で活躍するなど、既にシンガポールやマレーシアで数々の賞を受賞している実力派アーティストだったのです。蕭賀碩もそうですが、クリエイター出身のソロアーティストが増えてきているところなどは、日本のポップスシーンと似ている気がしますね。C-POPは奥が深いなー。