sasanoji電台【台湾ポップス専門】

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粉紅坦克PINK-TANK、符瓊音。

符瓊音Meeia Foo『CHIC!』(2010)

meeia-foo2010

 

符瓊音(フーチョンイン)。1984年生まれ、マレーシア出身。パワフルな歌いっぷりから“粉紅坦克PINK-TANK”の異名を与えられた実力派女性シンガーです。2010年1月リリースの『CHIC!』は、デビューアルバム『粉紅色點唱機』(2009年)に続く2作目。中文歌4曲と英語歌3曲を収録した、ロマンティックでオシャレなテクノポップが楽しめる全7曲入りのEP作品です。

 

3曲目に収録、符瓊音作詞、Bill Snorkle作曲、DJ LUCKY混音による『灰色地帯』。

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台湾テクノとも香港テクノとも違う国際的な雰囲気が香るこの作品には、海外アーティスト・Bill Snorkleが作曲で参加。リミックスは、ExileSouljaほか多数のアーティストの作品に携わり、徐若瑄Vivian Hsuら台湾アーティストとも親交が深い日本人プロデューサー、DJ LUCKYことRICKY氏が担当しました。ボーナストラック的なラスト7曲目の『58°寂寞』は、中文によるしんみり系バラードです。

 

彼女ほどメジャーになることへの闘志を剥き出しにしてきた女性シンガーは珍しいかもしれません。デビューするまで本国マレーシア、香港とオーディション番組に挑戦し続け、その度に落選してきました。しかし2008年5月、PK戦のチャレンジャーとして出場した台湾のオーディション番組『超級偶像』第1シーズンに於いて見事本選出場者から2勝を挙げ、“粉紅坦克PINK-TANK”の愛称を得ます。ちなみにこのシーズンで優勝したのは、中性的な容姿と歌声が人気の女性シンガー・張芸京Jing Chang でした。

符瓊音は同年6月から始まった第2シーズンの本選にも続いて出場。努力の末身につけた美声と歌唱力で審査員らを唸らせ、最終的には合計点数で僅か0.006点トップに及ばなかったものの、第2位の成績を残すことが出来ました。そして2009年3月、この番組の10強メンバーたちとリリースしたコンピレーションアルバム『我有我的驚嘆號』収録の彼女のバラード『蝶戀花』が携帯着メロサイトで高い評価を受け、その2ヶ月後、有名女性歌手のヒットバラードをカバーしたアルバム『粉紅色點唱機』で本格デビューとなりました。

 

コンピレーションアルバム『我有我的驚嘆號』から、『蝶戀花』。

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カバー集『粉紅色點唱機』とはうって変わってポップな面をアピールしているミニアルバム『CHIC!』にも1曲だけバラードが収められていて、コチラもロマンティック。7曲目『58℃寂寞』。

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昨年12月には初のオリジナルアルバム『很久没哭了』をリリース。これは全10曲入りなのですが、そのうちの9曲がドラマの主題歌や挿入歌に採用されるという…まるでサウンドトラックかスペシャルアルバムみたいな、とんでもないクオリティの作品に仕上がっています。パワフルにも、そして叙情的にも歌うことの出来る柔軟さを備えた期待の女性シンガーです。

 

2ndアルバム『很久没哭了』から、ドラマ『獅子的女兒』のエンディングとなった『最怕冷戰』。

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