sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

私はいったい何者なのか、自問する珂拉琪。

令和2年4月18日、土曜日。午後7時を回りました。

こんばんは。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

 

まあ~世の中はこういうことになっておりますよ。でも今さらジタバタしても始まりませんのでね、とにかく皆さん、落ち着きましょう。前回も言いましたけども、落ち着いて、冷静に、論理的に考えて、いま自分に何が出来るのか、何をすべきなのか、そして何をしてはいけないのかをしっかりと見極めて、行動しましょう。それが全体を救うことにも繋がりますのでね。

 

さて今回は、先日YouTubeで出会ったユニット…といいますか、シンガーソングライターといいますか、まだ本格的に表に出てきている段階ではないのですけれど、あまりにもインパクトが強烈だったので、ここで一度ご紹介しておきます。女性主唱・夏子Natsukoと吉他手・王家權Hunter Wangによるユニット・珂拉琪Collageです。

 

珂拉琪Collage『MALIYANG』(2020年)

Collage2020mar

 

まずは1曲。3月27日に公開されました珂拉琪(クーラーチー)[*1]の3rdシングル『MALIYANG』をお聴きくださいませ。

 

どうですか、ぶっ飛んだでしょ。鳥肌立ちませんでした?

エスニックなリズムのイントロに続いて聞こえてくるのが、いきなり日本語ですよ。そして原住民語のコーラスが違和感なく入ってくる。これ、阿美(アミ)族の言葉なんですけどね。台湾原住民族のリズムと日本語の歌詞、西洋の現代的なサウンドが気持ち良~く見事に融合されています。それでビックリして何者だろうとクレジットを見たら、主唱、作詞、作曲のところに夏子Natsukoと書いてある…。

 

『えっ、日本人女性がボーカルの台湾原住民族バンド?』

 

と、ますます混乱して調べてみたところ、夏子さんは紛れもなく台湾の方であることがわかりました。では、これはアーティスト名なのか…。さらに調べていく中で、やはりというか、今回も、日本と台湾の深い繋がりを意識させられることになってしまったんですね。

 

では、ここで本日の2曲目です。これが珂拉琪の1stシングルということになるのでしょう。2019年5月3日公開、吉他手の王家權が作詞作曲を担当したナンバー『這該死的拘執與愛』をどうぞ。

 

珂拉琪についてはまだほとんど情報が出ていなくて、詳しいプロフィールは分からないのですが、2019年5月3日にYouTubeとStreetVoiceで『這該死的拘執與愛』が同日配信されています。メンバーは最初にご紹介したとおり、正式にクレジットされているのは、夏子Natsuko(Vo)と王家權Hunter Wang(Gt)の2名。リズムセクションのほうは特に明記はありません。基本は男女2名のユニットスタイルなのかな、という気がします。

 

ボーカルの夏子さんについて分かる範囲でご紹介しておくと、7月27日生まれ、桃園の出身。生年は未公表ですが、2016年に桃園の國立武陵高級中學を卒業、現在は國立臺北教育大學・藝術與造形設計學系に在学中とのこと。印象的なジャケットのイラストは全て彼女が描いたものです。高校時代は武陵帕普熱音社に在籍し、ボーカリストとして活動。2017年8月からナツコ/Natsuko名義でJ-POPのカバーや自作のインストナンバーをYouTubeにUPし始めています。当時からボーカル、ギター、ミキシングなどを1人でやっていたようですね。

2019年2月に開催された閃靈ChthoniCのカバーコンテスト《閃靈天下第一改造大會》に王家權とのペア(ユニット名なし)で出場し、19歳以上の部で優勝。正式に珂拉琪Collageを結成したのは、おそらくその直後でしょう。

 

では、本日の3曲目です。ナツコNatsukoが歌う水曜日のカンパネラのカバー、『一休さん』をどうぞ。

 

日本語、上手いですね~。これはたぶん喋れるっぽいですよね、どうなんでしょう。ボーカルセンスも素晴らしい。さすが原住民族の出身です。

 

あ、重要なことを言うのを忘れていました。
彼女は原住民族・阿美族の出身で、民族名はNatsuko Lariyodといいます。

 

なんと、夏子Natsukoは本名だったのですね。

 

夏子さんは子供の頃、お祖母さんと一緒に日本のアニメを見ました。そのエンディング主題歌が流れているとき、日本語の平仮名で歌詞の字幕が出た。お祖母さんはそれを読むことが出来ました。阿美語版の聖書を読むことも、賛美歌を歌うことも出来ました。日本の時代劇や大河ドラマを観るのが好きでした。夏子さんは当時、単純にお祖母さんのことを国際感覚のあるカッコイイ人だと思ったそうです。

その頃、夏子さんは『なっちゃん』とお祖母さんに呼ばれていましたが、大きくなって、それが本名『夏子』の愛称であることを知りました。そして『夏子』が民族固有の名前ではなく、日本人に由来する名前であることも…。

 

夏子さんはお祖母さんに尋ねました。

『私の本当の民族名は何ですか?』と。

 

お祖母さんは答えました。

『日本語は自分たちの言葉の一部、もちろんキリスト教の文化も。今ではたくさんの民族がいろいろな名前を持っている』と。

 

『あなたのお名前は?』と訊かれるたび、夏子さんは当惑するそうです。

私の名前には、お祖母さんの記憶が宿っている。漢民族、日本、キリスト教、原住民族の様々な文化が入り交じって出来たこの島のイメージも…。たしかにそれらは私たちの生活に刻まれているものだけど、未来の世代である私たちは困惑する。

 

じゃあ、本当の原住民族文化って何?

 

伝統的な名前を持っていない私は、いったい誰なの?

 

これは彼女自身のアイデンティティに対する不安というだけでなく、全ての原住民族の若者たち一人ひとりが向き合わなければならない問題だと、夏子さんは語っています。

 

それでは今夜のラストナンバー。2020年1月3日公開の2ndシングル、王家權が作詞作曲をしました『葬予歸路飛灰猶在』を聴きながらお別れです。今こそ『One for All, All for One』(1人はみんなのために、みんなは1つの目的のために)の精神で頑張りましょ。皆さまに心静かな夜を。ごきげんよう。sasanoji電台でした。

 

『One for All, All for One』の解釈、間違えてたよ~。^^;
珂拉琪Collageと夏子Natsuko、ぜひチェックしてみて~。

 

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ナツコ Natsuko - StreetVoice
珂拉琪 Collage - StreetVoice

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珂拉琪Collage - YouTube

 

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本日のオンエア曲

Spotifyにラインナップなし。

 

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脚注

*1:カタカナ表記は『コラジ』。