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白頻率、3月27日に新曲を発表!

令和2年4月12日、日曜日。午前10時を回りました。

おはようございます。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

 

新型肺炎コロナウイルス、世界中で蔓延して大変な事態となっております。日本でも日毎に感染者が増えておりますが、こうなってしまったからにはいたずらに騒がず、努めて冷静に事象を捉えて論理的に状況を判断することが大切です。デマや不確かな情報に惑わされない、不要不急の外出は控える、これが僕らがいま出来る最善の拡散防止対策でしょうかね。実際きびしいですけどね、ここが耐えどころですよ。

 

さて今回は、3月27日に公開されました2018年度のsasanoji電台イチオシバンド、白頻率White Frequencyの新曲『迷航』をご紹介いたします。

 

白頻率White Frequency『迷航』(2020年)

White-frequency2020mar

 

白頻率(バイピンルー)、英語名はWhite Frequency。名前からして既にカッコイイですね。2016年に結成された高雄出身の若手インディーズバンドです。メンバーは女性主唱・芒果Mango(張芷瑈)、吉他手・祐霖Yo0(陳祐霖)、貝斯手・冠宏Kuan(林冠宏)、鼓手・蕭蕭Xiao(蕭志任)の男女4名。2018年10月に4曲入りのEPアルバム『如果你能到我的雨裡面』でCDデビューしました(デジタルリリースは2018年8月)。

白頻率というのは電気通信の専門用語で、隣り合ったチャンネルが干渉しないよう間に設けられた未使用の周波数領域、これをホワイトスペース(空白帯域)と言うのですけど、中国語では白頻段(バイピンドワン)、白頻率とはその白頻段の周波数のことです。彼らはそれに自分たちの存在をなぞらえたんですね。

 

 

この1st EPの1曲目『殘酷』のイントロを聴いた瞬間、震えましたよ。久しぶりに自分好みの新バンドを見つけたぞ、と興奮しました。ロンサムな香り漂う祐霖のギターサウンド、苛立つ感情を押し殺している風にも聞こえる芒果のボーカル。それが『理想』と『現実』の間で迷い、足掻く、彼ら現代の若者たちの心の叫びのようにも感じられて、胸の奥がジリジリと熱くなってしまいました。

 

では、その1st EP『如果你能到我的雨裡面』から、3曲目に収録のタイトルナンバー『如果你能到我的雨裡面』をお聴きください。

 

沁みますね~。グッ…ときましたよ~。とくに間奏のギターなんてもう…陶酔してしまいました。そぼ降る雨の中、傘も差さず天を仰ぐ若者たちの姿が目に浮かぶようではありませんか。MVの主演の女の子がまた、いい雰囲気を出しているんですよね~。

僕は《sasanoji radio Awards 2018》で、彼らを2018年度の最優秀新人バンドに選びました。投票結果ではI Mean Usと同点だったのですけど、僕の推しを通させてもらいました。それくらい大注目している若手バンド、超お気に入りの1枚です。

 

その白頻率が、3月27日に待望の新曲『迷航』を公開しました。

 

…したのですが、ただこれをどう評価していいものか、ちょっと迷ってしまって。

 

とにかく聴いていただきましょうか。3月27日に公開されました白頻率の新曲『迷航』をどうぞ。MVは、Moscow International Foto Awards等で優秀な成績を収めている新鋭フォトグラファー・邵安澤が担当しています。

 

ずいぶん雰囲気が変わりましたね。電気系(シンセサイザー)を増やして、ギターを控えめにしましたか。個人的にはかなりショッキングな変化です。しかも似ていませんか、あの男女2人組ユニットのサウンドに。

 

まずイントロを聴いて、『あれ…?これ、Vast & Hazyじゃない?』と思いました。で、ボーカルを聴いて、『うむ、Vast & Hazyだよな』と思って、メロディ、アレンジ、コーラスワークを聴いて、『やっぱりVast & Hazyじゃん』と思ってしまったんですね…。

それも道理で、この新曲、Vast & Hazyの主唱・顏靜萱(大咖)と吉他手・林易祺が裏方で参加しているのですよ。大咖はボーカルプロデュースとコーラスで、易祺はレコーディングエンジニアで。そしてプロデュース、アレンジ、シンセサイザーほか、ほぼ全般に関わっているのが、Vast & Hazyの作品にも参加していて最近は易祺と一緒に名前を見掛けることが多い、粉紅噪音Pink Noiseの吉他手・陳威達なんですね。

 

Vast & Hazyのサウンドは取り扱い注意の諸刃の剣みたいなところがあって、大咖の個性的なボーカルを含め結構クセが強いんですね。好みがハッキリと分かれるタイプのサウンドだと思います。だから加減を誤ると、本当にVast & Hazyのように聞こえてしまう。そこがちょっと怖いところですかね~。

 

2年前の1st EPでは、憂いのある祐霖の成熟したギターサウンドと、少々ぶっきらぼうにも聞こえる芒果のボーカルを評価する声が多く聞かれたのですけど、今回の新曲、果たしてどのような評価が出てきますでしょうか。まだこの1曲だけですのでね、これからも変わらず注目をしていきたいと思っております。

 

それではこの時間のラストナンバー、3月16日公開、1st EP『如果你能到我的雨裡面』の1曲目に収録されております『殘酷』のAlternative Versionですね。これを聴きながらお別れいたします。今日は天気も良くないですし、こういう状況ですのでね、おとなしく引きこもっていましょう。皆さま、どうぞ心穏やかな日曜日をお過ごしくださいませ。ごきげんよう。sasanoji電台でした。

 

手洗い、マスク、3密を避ける、出来ることはなんでもやって、みんなでこの困難を乗り越えましょうね。

 

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本日のオンエア曲


※新曲『迷航』と『殘酷』のAlternative Versionはラインナップなし。

 

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