sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

南西肯恩、MVのロケ地は茨城です。

令和2年1月25日土曜日、午後9時を回りました。

こんばんは。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

 

新年快樂!
今日は春節、旧暦のお正月ですね。きっと台湾からもたくさんの人が、このお休みを利用して日本を訪れていることと思います。

日本政府観光局(JNTO)が今月17日に発表した統計によると、2019年の訪日台湾人の数は中国、韓国に次ぐ第3位で、前年比2.8%増の延べ489万600人。3年連続で過去最高を更新したそうです。一方、台湾を訪れた日本人の数も昨年初めて200万人を突破。エアラインの路線拡充など課題はありますが、日台の相互交流は今後ますます盛んになっていきそうですね。

その交流が深まると共に、日本でMVを撮影する台湾アーティストも増えてきました。ということで、今夜は日本の茨城県水戸市が舞台となっている珍しい、いえ、素晴らしいMVをピックアップいたしますよ。

 

その前に、今回ご紹介するMVの“M”、音楽のほうですね、これを歌っている2人が本当にステキなので、そちらを先にご紹介しておきましょう。

 

Neci-ken2019

 

彼らは南西肯恩Neci Kenといいます。結成は2017年6月。女性ボーカル・鄭雅薇Neci Weiと男性ボーカル兼ギタリストの陳弘育Ken Chenによるヒーリング系フォークデュオです。

 

2017年12月に初めて彼らがクリエイターズサイト・StreetVoiceにUPした曲、煙花(DEMO)をまずはお聴きくださいませ。

Neciの繊細で癒やし度の高いボーカル、雰囲気がありますよね~。Kenの歌声も柔らかくて、あたたかで。とてもバランスの良い男女デュオだと思います。

 

2人は2017年春に出場した学生音楽コンテスト・師弦獎台北教育大學)創作組で優勝、清韻獎‭(清華大學)‬創作組で第3位、水泥地民歌大賽(陽明大學)‬團體組で準優勝するなど高成績を収め、同年6月、正式にデュオユニット・南西肯恩Neci Kenを結成しました。2017年12月に初めてStreetVoiceにUPした自作曲『煙花』はとくに音楽ファンからの支持が高く、2年以上経った現在もシングルチャート50位圏内を維持し続けています。2019年に飢餓藝術家Hello Nico孔雀眼らが所属する独立系レーベル・黑市音樂Black Market Musicと契約。The Next Big Thing 2019 大團誕生、甘噪祭Sweet Sound Festival、覺醒音樂祭Wake Up Festivalほか、出演したいくつもの音楽イベントやライブで好評を博しています。2020年春に1st EP『那麼我想再擁有自己』のリリースが予定されている、sasanoji電台オススメの要注目新人です。

 

それでは今夜のメインに参りましょう。曲は上で紹介した『煙花』の正式版です。作詞作曲は南西肯恩。楽曲プロデュースはVast & Hazyの林易祺と飢餓藝術家の奧利佛が共同で務めています。DEMO版よりも少しだけ音がゴージャスになっていますね。良い匙加減の編曲だと思います。ご覧になりながら、音のほうもじっくりとお楽しみください。2019年12月2日公開、南西肯恩の初めてのオフィシャルMV『煙花』をどうぞ。

 

このMV、共感出来る方、多いんじゃないでしょうか。

親元を離れ、見知らぬ土地で一人暮らしを始めてみたけれど、なかなか思うようにはいかなくて…。つらくて、悔しくて、寂しくて…。泣きたくなること、叫びたくなること、あるよね。わかる。見ていて胸がキュ~ッとなってしまいました。

 

監督を務めたのは、盧廣仲Crowd Luの『愛情怎麼了嗎』や茄子蛋EggPlantEggの『浪子回頭』、同『浪流連』ほか多数の作品を手掛けている映像製作会社・空白鍵影像Spacebar Studioの殷振豪Chen Hao Yin[*1]。撮影は茨城県水戸市で行なっています。主演の顏怡平Amy Yenがビールを飲んでいたラーメン屋さん(茨城タンメン・カミナリ水戸城南店)、アルバイトをしていた昌隆菜館も、全て実在するお店です。茨城をロケ地に選んだのは、おそらく茨城―台北(桃園)に航空路線があるからでしょう。茨城県は国内の魅力度ランキングではいつも成績が良くないのですけど、インバウンド対策を重視していて、訪日外国人、とくに中国や台湾から来る観光客に人気が高い場所です。

 

近年、都心部や有名観光地だけでなく、 青森、秋田、山形、宮城など、今までMVにあまり登場したことのない場所でロケをした作品も増えてきています。日台航空路線をお持ちの地方の皆さま、いかがでしょう。台湾MVとのタイアップ、考えてみませんか。地方部へ台湾人観光客を呼び込むツールとして、有効だと思いますよ~。

 

それでは最後に、2019年4月にUPされた南西肯恩の最新ナンバー無可救藥的貓(DEMO)を聴きながら今夜はお別れです。全国的にスッキリしないお天気となっておりますが、お休みの方も、お仕事の方も、どうぞ良い週末をお過ごしくださいませ。おやすみなさい。sasanoji電台でした。

 

僕の故郷・岡山でも、MVを撮ってほしいな。よろしくお願いします。

 

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追記:

1月30日、新MV『練習一個人生活』出ました。『煙花』の続編ですね。モウレツに応援したくなってしまうMV。

 

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追記:

2月7日、3曲入りの1st EP『那麼我想再擁有自己』がデジタル配信されました。

 

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脚注

*1:法蘭黛樂團Frandé『愛人心』、那我懂你意思了Iguband『很幼稚嗎』、安妮朵拉anniedora『聰明的寂寞』、甜約翰Sweet John『失蹤人口』、同『留給你的我從未』、楊永聰James Yang『沒有傘的人』など。