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香港のガールズロックバンド・Dovey、結成10年目にして初めてのアルバムをリリース。

今回は台湾アーティストではありません。今年結成10周年を迎えた香港の女性5人組インディーズ系ロックバンド、Dovey樂團をピックアップしますよ。

 

Dovey樂團『花影重來』(2014)

dovey2014

 

2014年3月29日、Doveyは活動開始から10年目にして初めてのアルバムとなる『花影重來』をリリースしました。初期のナンバーから最新作まで、Hidden Trackを含め全10曲を収録した10年間の精華とも言える記念碑的な作品です。Doveyの活動拠点は香港、歌も広東語がメイン…ですが、8月8日に台湾のヘビメタレーベル・馬雅音樂Magnum Musicから台湾盤がリリースされていたので、さっそく購入してみました。

 

9曲目に収録、現在の代表曲『留影』。

 

メタル系ではありますがボーカルはまろやかで、先鋭的な激しさは感じさせません。女性らしい、甘く聴き心地の良いロマンティックな雰囲気の作品となっています。好印象です。

 

6曲目収録の『花木蘭』は初期の代表曲。

 

結成は2004年。これまでに何度か大きなメンバー交代を行なっていて、このアルバムでは馬仔Kay Ma(Gt)、阿婷TingことJo Wong(Ba)、Ami Hui(Gt)、Sogun Lowies(Vo)、Venus Chen(Dr)の5名が主要メンバーとしてクレジットされています。結成メンバーは阿婷Ting(Ba)、馬仔Kay(Gt)、馬妹Mamui Ma(Dr)、亞魚Fish Law(Gt)の4名。当初は専属ボーカリストを置かず、メンバーそれぞれが楽器を弾きながら歌っていたようです(キーボードを加えた5人組の映像も残っている)。その後、香港のCATV局主催のコンテスト番組『線動真音樂』に出場中だった2007年に初代ボーカルのYofi Nataliaが加入、5名体制となり、翌年Sogunにチェンジ。2009年にAmi、2010年にVenusがそれぞれ加入してメンバーが固定しました。現在はAmiに代わって露易斯Louise Hoがギタリストを務めていますが、じつは4年前、Amiはカナダ大学に留学をしました。この4年間、彼女は香港ではバンド活動、カナダでは大学生というかなりハードな掛け持ち生活を送っていたわけです。しかも昨年は卒業が重なったため大学生活のほうが多忙となり、満足のいく音楽活動が出来ませんでした。それでバンド仲間であるPurple Eyeのギタリスト・Louise Hoがサポートで入ってくれていたのですが、最終的にAmiは離団を決意。3月29日のアルバムリリースライブを最後にバンドを離れました。今後再びDoveyに戻る可能性があるのかは、語られていません(現在はカナダ・カルガリーに在住)。

 

トレイラーとプロモ映像。下はジャケット取り扱いマニュアル^^。

 

このアルバムの装丁はかなり特殊で、上の映像にあるとおり『花の蕾』を展開してCDを取り出す仕掛けになっています(可愛いけど、メンドクセー^^;)。開いた8枚の花弁には、これまで『Dovey』という花を咲かせるために集ったメンバー8名の名前がそれぞれに刻まれています。結成10年目にしてようやく咲いた、小さいけれど、たくさんの思いが詰まった美しい花です。

 

さて、そのDoveyですが、先日ボーカルのSogun Lowiesが来年1年間、一時的にバンドを離れることを発表しています。1stアルバムをリリースしたばかりでビックリしたのですが、どうやら活動の拠点を台湾に移し、ソロで新たな挑戦をするようです。ひょっとすると台湾でのバンド活動も視野に入れての動きなのでしょうか…。いずれにしても、今後も要注目のガールズロックバンドです。気になった方、早めにCD購入してね。

 

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