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唐青、すべてはチベットの子どもたちのために。

唐青April Tang『唐青古物商』(2014)

April-tang2014

 

2014年4月1日、1人の台湾人女性がCDをリリースしました。彼女の名前は唐青(タンチン)。台北市羅斯福路、中山紀念堂近くにあるリサイクル家具のお店・唐青古物商April's Goodiesの女性店主です。その“リサイクルショップのオーナー”である彼女が、なぜCDを出したのか。そもそも彼女はなぜ、リサイクルショップを開こうと思ったのでしょうか。

 

3曲目に収録、『流浪家具』。

 

台湾カトリック教会の最高学府・輔仁大學の大学院マスコミュニケーション研究所卒。生年、出身、本名など詳しいプロフィールは見つかりませんでした。。

2002年、唐青は友人たちと共に中国大陸・チベットに赴き、英語サマーキャンプを開催しました。そこで出会った子どもたちの純朴な姿に感激した彼女は、以降、1年また1年と毎年チベットを訪れては彼らと交流を深めていったのですが、しかし、その中で厳しい現実にも直面します。経済的な理由で学校に通えず、ドロップアウトしていく子どもが少なくないことを知ったのです。なんとかあの子たちの力になれないだろうか…。今の自分には財産は無いけれど、歌なら歌える。そこで彼女はチャリティライブを開いて寄付を募ったり、自主制作CDを販売するなど支援金を集めるための活動を開始します。

 

2005年にリリースした自主制作シングル『旅程』。本作7曲目に収録。

ある日、彼女の元にチベットの少年から手紙が届いた。そこには、“西北の大草原にはあなたの弟がいることを忘れないで。いつでも帰ってきてください、永遠に歓迎します。弟の家は永遠にお姉さんの家です”…と書かれていた。それを読んだ彼女の強い決意を歌った曲。

 

唐青は歌手活動と同時に、自分でリフォームした中古家具の販売も始めました。当時はまだお店を持っていなかったので、台北・大葉高島屋の駐車場で催されるフリーマーケットなどで売っていたようです。唐青が中古家具に興味を持ったのは、なんと小学生の頃。通学路に捨てられていた家具を拾って帰ったことがキッカケでした。成長してからは50ccのスクーターに乗って夜な夜な街中に出掛けてはゴミ置き場をあさり、気に入ったモノがあれば背中に縛り付けて持ち帰っていたそうです^^;。10年来の夢だったチャリティショップ『唐青古物商』は、2011年7月10日にオープンしました。利益はすべて、チベットの子どもたちのために使われます。

 

1曲目に収録、チベットに伝わる詠み人知らずの唄に唐青がメロディをつけた『強盜歌』。中央はショップが出来るまでの様子。

 

自身のお店の名前を冠した本作『唐青古物商』(李欣芸音樂工作室)の録音は、同店舗の地下倉庫で行なったそうです。全9曲を収録、作詞作曲はすべて彼女自身が手掛けました。音楽スタイルはアコースティックをメインとする落ち着いたフォーク&ポップスで、雰囲気は少々古風です。しかし、この作品を評価すべきポイントは別のところにあります。唐青はなぜ、このアルバムを作ったのか。その理由に思いを巡らしながら聴けば、きっと心がジンワリと温かくなるに違いありません。慈愛に満ちた彼女の気持ちがコチラにも伝わってくるでしょう。そしてこのアルバムを購入することで、日本にいる僕らも幾ばくかの支援をチベットの子どもたちに送ることが出来るのです。なかなか無い機会です。皆さまもぜひ1枚、いかがでしょうか。

また、台北に行く予定のある方、店内ではちょっとしたスイーツやドリンクも楽しめますので、その際にはぜひ寄ってみてくださいね。家具以外の小物も充実していますよ。

 

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