sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

第24屆金曲獎・最優秀国語女性シンガー賞 -ノミネート編-

前回、僕は蔡健雅、張惠妹孫燕姿ら受賞経験のある大物ではなく、ソロとして成長著しい田馥甄を推したのですが、蔡健雅が2008年の第19屆以来となる3度目の同賞受賞という結果でした。

今回の最佳國語女歌手獎候補は、以下の6名です。

 

【第24屆金曲獎最佳國語女歌手獎】

盧凱彤『你安安靜靜地躲起來』
鄧紫棋『Xposed 曝光』
林憶蓮『蓋亞』
家家『忘不記』
徐佳瑩『理想人生』
蔡依林『MUSE

 

今回は台湾アーティストが3名、香港を活動の拠点とするアーティストが3名という構成です。前回は候補者の半数を受賞経験者が占めていましたが、今回は第18屆(2007年)で受賞した蔡依林のみですね。ノミネート経験者も蔡依林と林憶蓮の2名だけということで、とても新鮮な景色となりました。前回、前々回と2年連続でノミネートされていた天生歌姫・A-Lin(黃麗玲)は残念ながら今年は入っていません。過去5回ノミネートされながら未だ無冠のラブソングの女王・梁靜茹もまた、チャンスを逃しました。そろそろあげてほしかったのですけど…。個人的には萬芳、黃小琥、張韶涵あたりが入っていてもよかったかなぁと思っています。

 

盧凱彤Ellen Looはカナダの出身、香港を活動の拠点とする個性派シンガーソングライターで、これが初めての金曲獎ノミネートとなります。2002年、15歳のときに女性デュオ・at17としてデビュー。2010年にユニットでの活動を休止し、ソロ活動を開始しました。相方の林二汶Eman Lamも昨年ソロアルバムをリリースしています。今回対象作となった『你安安靜靜地躲起來』は盧凱彤としての2枚目のアルバム。このブログでも推していた1枚です。盧凱彤は2曲目収録の『你根本不是我的誰』で最佳作曲人部門の候補にも選ばれていますね。S電賞で候補に入れておきながら言うのも変ですが、盧凱彤が今回の金曲獎にノミネートされることはないだろうと思っていたので、これは嬉しい驚きでした。逆に入ると予想していた年度十大優良專輯や音樂推動者大獎に名前がなかったのは残念なところ。なんだか喜び半分といった気分です^^;。

 

林憶蓮Sandy Lamは1966年生まれの47歳。アルバムデビューは1985年。名プロデューサー・李宗盛の元配偶者で、90年代に日本進出も果たしている香港出身のベテラン中のベテランです。同賞へのノミネートは第18屆(2007年)以来3度目となりますが、そのとき彼女の受賞を阻んだのが、今回、共にノミネートされている蔡依林Jolin Tsaiでした。『蓋亞』は2006年の『呼吸』から、じつに6年ぶりとなる新作。自らがプロデュースに携わり自分のやりたい音楽を目指したという、新生・林憶蓮と呼んだほうが相応しい意欲作です。林憶蓮は最佳國語女歌手部門のほか、最佳年度歌曲、最佳國語專輯、最佳專輯製作人など、全6部門でノミネートされています。

 

家家JiaJiaは新人部門のところでも書いたとおり、ここでのノミネートのほうが正当な評価だと思います。ただ、僕はこの作品からはまだ慣らし運転中(力みすぎ)のような印象を受けてしまって、ほかのアーティストを抑えて選ばれるほどの差がどこでついたのか、ちょっとわからなかったです^^;。もちろん良いアルバムには違いないのですけど…。

 

徐佳瑩LaLa Hsuは必ず入ると確信していました。僕は昨年度のBest Female Artistに選んでいます。2008年、オーディション番組『超級星光大道』第3シーズンでチャンピオンとなり、2009年にCDデビュー。『理想人生』は3枚目のアルバムですが、完成度はひじょうに高く、ジャケットを除けばパーフェクトの仕上がり^^。アルバムのオープニングからエンディングへと流れるストーリー、充実したLaLaの様子を十二分に楽しめる最高の1枚だと思います。

 

G.E.M.(鄧紫棋)は2008年デビューの21歳。“香港の蔡依林”とも呼ばれる天才女性アーティストです。EPを含め、これまでに4枚のアルバムをリリース。香港を中心に多数の音楽賞を受賞していますが、金曲獎へのノミネートは今回が初めて。21歳での入園は金曲獎史上最年少とのことです。

 

1999年デビュー。台湾のトップ女性シンガー・蔡依林Jolin Tsaiは今回が3度目の同賞ノミネート。前回候補となった第18屆(2007年)で1度受賞しています。12枚目のアルバムとなる本作『MUSE』は2年ぶりにリリースした新作で、大手CDショップ・五大唱片の2012年度年間売上ランキング『5大年度金榜』では羅志祥『有我在』(占有率7.70%)に次ぐ占有率6.91%で第2位を獲得。収録曲11曲のうち9曲がシングルカットされ、ほか1曲がCM主題歌に。また、MV7タイトルをYouTubeで公開するという…、少しは遠慮しなさいと言いたくなるくらいのディーバぶりでした。

じつは、僕は舞蹈天后系が苦手で…^^;。鄧紫棋は香港メインのアーティストということもあって、好んで聴いたことはありません。蔡依林もMVをチェックした程度で、正直どう評価すればいいのかよくわからないです^^;。たしかに露出が多く目立っていましたが、個人的な印象としては金曲獎らしい選択だと思いました。蔡依林は今回、最佳國語女歌手部門を含む全4部門でノミネートされています。

 

台湾アーティストと香港メインのアーティストが半々ということで一見バランスは良さそうですが、雰囲気は蔡依林vs林憶蓮です。そこに徐佳瑩が割って入っている。

予想は、本命が蔡依林、対抗が林憶蓮、単穴が徐佳瑩。気持ち的には単穴狙い^^。