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2012年の李韋は、Free Time。

李韋Alex Lee『下班族』(2012)

alex-lee2012

 

10月3日リリース、独立系レーベル・喜國娛樂Cheer Music所属の実力派男性シンガーソングライター・李韋(リーウェイ)の3rd EPです。

デビューは2009年。これまでに1st EP『愛在都會巷弄間』(2009年)、2nd EP『當自由遇上寂寞』(2010年)をリリース。いずれも4曲入りで、彼自身が全曲の作詞作曲を手掛けています。本作『下班族』も前2作と同様4曲入りのEPですが、今回彼は作詞作曲にはタッチしていません。ボーカリストに徹しています。李韋の暖かくソウルフルな歌声が心地良い1枚です。

 

1曲目は蔣一瑜作詞、周世暉作曲の『有風唱著歌』。2曲目『不懂送花的男生』は同レーベル所属、高雄出身の男性ユニット・子安聖皓ZA-SHの聖皓が提供した楽曲です。

 

李韋はシンガーソングライターとしてはかなり異色の存在です。
というのも、彼はまず楽器が弾けません。そして、楽譜も読めません…。ではどうやって作曲しているのかというと、携帯電話などにハミングで録音しているそうです。

彼は類い稀なる音感の持ち主で、脳内に半音単位でインプットされている音を違わず表現出来る能力を備えていました。故に皆から『半音王子』と呼ばれています。生年は未公表ですが、レーベルのボス・周世暉Terry Chou、ディレクター・蔣一瑜Christine Chiangとはデビューの6、7年前から面識があったようで、喜國娛樂所属アーティストの中ではおそらく年長のほう。遅咲きのデビューです。

10年ほど前、学生時代はバスケットボールに熱中していましたが、どういう経緯か友人たちと結成したギターボーカルユニットでコンテストに出場することになり、彼ひとりギターを持っていないのも不自然なので、マイクを持たされてメインボーカルみたいになってしまった。それがきっかけで周世暉らに注目をされたようです。また、学生時代は国語と作文が苦手で、1st EPの作詞は全て自身で行なっていますが、これは半ば会社の命令で書かされていたようです^^;。

 

今作のテーマはストレスジャングルの中を毎日走り回っているサラリーマンたちに贈る息抜きの時間。大自然、風花雪月。歌詞はそれぞれ『風』、『花』、『雪』、『月』をモチーフに描かれています。作詞作曲は周世暉、蔣一瑜、子安聖皓ZA-SHの子安と聖皓らが担当しました。李韋の歌声からも、なんだか開放された、リラックスした雰囲気が伝わってきます^^。