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Selfkill… 世の燻っている大人たちへ。

Selfkill『公路白 Highway Dawn』(2012)

Selfkill2012

 

8月10日、独立系レーベル・小白兔唱片White Wabbit Recordsからリリースされるポストロックバンド・Selfkillの2ndアルバム、2006年の『雨停了之後』以来6年ぶりとなる新作です。

 

2曲目に収録の『你往何處去?』と、アルバム予告編。


 

Selfkillは2002年の夏、当時長庚大学生だった阿峰(Gt)と胖虎(Ba)、阿達(Dr)ら3名によって結成されました。2004年には匡匡(Gt)が加入、ツインギターの4名体制となったことでサウンドは厚みを増し、ライブは好評を博します。1stアルバム『雨停了之後』をリリースしたのは結成から4年後の2006年。Selfkillはこのデビューアルバムで、翌2007年の第18屆金曲獎最佳樂團獎に史上初めてポストロックバンドとしてノミネートされ注目を集めました。

 

コチラは2011年3月、クリエイターズサイト・StreetVoice主催による『The Next Big Thing 2011』にスペシャルゲストとして出演したときの映像。

The Next Big Thingは、ブレイクが期待される次世代のインディーズバンドを選定するアワードで、選ばれたバンドたちによるライブが毎年Legacy Taipeiで催されています。

 

見て呉れは…悪く言えば、あまりパッとしません^^;。でもシブい音を出します。

1stアルバム『雨停了之後』をリリースした当時、彼らは大学院生だったのか、あるいは卒業して既に働いていたのか詳しいプロフィールは不明ですが、外科医になった者、エフェクトデザイナーになった者、半導体エンジニアになった者、メンバーは卒業後それぞれの職に就いています。でも音楽はやめませんでした。皆仕事で忙しい中、時間を捻出しては練磨し、ときどきライブも行なっていたようです。6年ぶりとなるこの新作のレコーディングもメンバーが台北と新竹に散っていたため、麻雀とゴルフを同時にやるような困難な作業となったそうです。

現在のSelfkillは、匡匡(Gt)、胖虎(Ba)、阿達(Dr)のスリーピースバンドで、阿峰(Gt)の名前はありません。2010年まで4人で演奏している姿が確認出来ますが、2011年春のThe Next Big Thingのライブではギターが1本になっています。

 

8月7日にUPされたアルバムタイトルナンバー、『公路白』。

 

今作のプロデュースは阿飛西雅Aphasiaのギタリスト・小花(吳逸駿)が担当。トランペットやバイオリンを取り入れるなどおもしろい試みをしていて、これまでとはまた違った音の拡がりを楽しむことが出来ます。

 

彼らを見ていると、自分はこれまで何もしてこなかったんだなぁと、後悔の気持ちばかりが湧いてきます。燻ってる人にとってはかなりズッシリと重い1枚…、かもしれません。

小白兔唱片が続いてしまいました。

 

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