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シンガポールの実力派・龔芝怡、ついに台湾デビュー!

龔芝怡Serene Koong『聲・體・與言』(2012)

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龔芝怡(ゴンジーイー)。英語名はSerene Koong。シンガポール出身の女性シンガーソングライターです。龔芝怡は2010年に1stアルバム『55:38:7』(齊天音樂)で現地デビューしている十分な実力を備えたアーティストですが、これまで大陸、台湾には本格進出していませんでした。その実力派がいよいよ明日3月1日、台湾デビューを飾ります。

本作『聲・體・與言』はメジャーレーベル・華納音樂Warner Musicからリリースされる彼女の1stアルバム『55:38:7』の台湾盤で、オリジナル盤(全11曲)収録の10曲に3曲が追加された全13曲となっています。

 

台湾盤11曲目に追加された『眼淚是膠囊』。作詞はシンガポール出身の有名女性作詞家・小寒(シャオハン)。

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この曲は元々2011年1月発売の小寒の詩を集めた小寒新書・第一集『眼淚是膠囊』を購入した方に無料プレゼントしていた限定シングルで、小寒新書の主題歌となっていたものです。

 

台湾盤タイトルの『聲・體・與言』はオリジナル盤タイトルの『55:38:7』と対になっていて、人と人がコミュニケーションするときに重要とされる三大要素の割合を表しているそうです。最も大きな割合55%を持つのは、姿や形、表情など視覚的情報を与える身体言語(體)。次いで38%が話すときの語気、調子やスピードといった音声情報(聲)。そして残りの7%が実際に文字や言葉を使って話された内容(言)とのこと。そうすると本来、タイトルは『體・聲・與言』となるはずですが、なぜ『聲』と『體』が入れ替わっているのでしょう、よくわかりません^^;。

 

龔芝怡はデビュー以前から既にジャズクラブやライブハウスで活躍していたキャリアのあるアーティストでしたが、その後シンガポールの有名音楽プロデューサー・黄韵仁、シンガーソングライター・林棋玉、そして前述の小寒らが2006年に設立した音楽学校・齊天音樂學院(Funkie Monkies Pop Music School)に入学し、2年間黙々と自己練磨に励んでいたようです。

 

2曲目に収録の『Lala』は、マレーシア出身の男性シンガーソングライター・伍家輝Jiahui Wuとのデュエット曲。彼もFM Pop Music Schoolの出身者で、おそらく在籍時期は同じ頃だと思いますが、とても仲良しみたいです。この曲は清涼飲料水のCMソングとなっています。右はセレーヌと伍家輝によるFM Pop Music Schoolの紹介ビデオ。


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彼女は在学中から2007年公開のシンガポール最大のヒット映画『881』(邦題:881 歌え!パパイヤ)で編曲に携わったり、卒業後は2009年に孫燕姿Stefanie Sun、2010年に飛兒樂團F.I.R.のコンサートに参加。同年、香港の男性シンガー・房祖名Jaycee Fong(成龍Jackie Chanの息子)とデュエットしたナンバー『最好的我』は、彼の2ndアルバム『亂』と彼女の1stアルバム『55:38:7』双方に収録されています。龔芝怡はこのデビュー作で、2010年シンガポール金曲獎の最受歡迎新人と優秀新人、2つの賞を受賞しました。

 

6曲目に収録、『受保護』。

このMVのイラストは龔芝怡が描いたものですが、彼女の画才を知った小寒がぜひ歌詞カードにそのイラストを使いたいと、直前に迫っていた1stアルバムの発売を延期。それが原因で小寒とプロデューサーの黄韵仁が大ゲンカしたという、笑い話のようなエピソードも残しています。

 

今回の台湾盤には追加曲として『眼淚是膠囊』のほか、12曲目に『最好的我』のDemo版、13曲目にボーナストラックとして彼女が歌った2010年公開のシンガポール映画『割愛』のED主題歌『手中線』が収められています。それにしても1年10ヶ月経ってですからねー、ちょっとビックリしました。

 

ボーナストラック『手中線』。映画『割愛』は乳がんがテーマの考えさせられる作品です。

 

コチラは房祖名とのデュエットで『最好的我』。

このカラオケ用MVは齊天音樂からUPされているものですが、元は房祖名のでしょうね。相手役の女の子は龔芝怡ではありません。