いま台湾のネット上で検索ワードのトップとなっているのは『MAKIYO』だ。そして、台湾を愛する日本人がいま最も気にしているのも、やはり『MAKIYO』一味が起こした暴力事件のことだろう。
MAKIYOこと川島茉樹代は日本人の父親と台湾人の母親の間に生まれたハーフで、日本・横浜の出身。国籍は日本。10歳のときに台湾に渡り、2000年にアルバムデビュー。CMやドラマ出演、著述、司会もこなす、台湾で活躍する日本人女性芸能人の先駆けのような存在だ。過去に男性問題を起こし音信不通、行方がわからなくなるなどスキャンダルもあったが、昨年久しぶりにリリースしたアルバムはそこそこ好評で、このブログでも紹介したことがあった。
今月2日、MAKIYOは台北市内でタクシー運転手に暴行し大けがを負わせた日本人・友寄隆輝と共にこのタクシーに同乗しており、さらに重傷を負った運転手を放置して逃げた罪に問われている。その場には別の2人の台湾女性芸能人がいたらしいが、それが誰だったかは現在までのところ伝わってきていない。
4日、MAKIYOは保釈された友寄隆輝と弁護士を伴って謝罪会見を行なったが、被害者の意識がないのをいいことに『運転手が自分の胸を触った』だの『運転手の態度が悪い』だの言いたい放題の弁明をしたのだ。この事件の発端は、MAKIYOが運転手にスピードを上げるよう要求したものの拒否されたこと、また、シートベルト着用を指示された時の態度が気に入らなくて口論になったことであると、同乗していた2人の台湾女性芸能人が証言している。つまりMAKIYOは嘘八百を並べていたのだ。その後の取り調べで、胸ではなく、肩を押されたと証言が変遷してきているのも卑劣だ。
台湾・中央通信社の日本語サイト『フォーカス台湾』によると、車を乗り換えるため助手席の女性が乗車賃を払おうとした際、MAKIYOが『払わなくてよい』と言ったことで口論が激化。車外に出たMAKIYOが車のドアを蹴り、運転手が携帯電話で警察を呼ぼうとしたところ友寄容疑者が暴行を始めたとしている。
暴行の事実は消えないにしても、神妙な態度で臨めばまだ希望はあったかもしれない。でもそれをしなかった。追い詰めることがあってはならないとは思うが、日本ではなぜ報道しないのだろう。このままでは東アジアで唯一信頼できる友好国・台湾を失うことにもなりかねない。それが怖い…。
台湾の皆さまには、只々申し訳ない気持ちでいっぱいです。
悔しくて、涙が出てきます。