台湾行政院(日本の内閣に相当)に属する機関の1つ新聞局は、独創的な作品を生み出している若手アーティストやクリエイターらを助成する政策を行なっています。現在台湾で公開中の映画『賽德克・巴萊』(邦題:セデック・バレ)の監督・魏德聖(ウェイダーション)は、前作『海角七号』の製作にあたりその援助を受けました。蘇打綠や棉花糖らも新聞局に認められ、資金援助を受けたアーティストたちです。
吳南穎Fiona Wu『我只是吳南穎』(2011)
吳南穎(ウーナンイン)は、今年の金曲獎で最優秀台湾語女性歌手賞に輝いた黃妃(ホアンフェイ)の『相思聲聲』を作曲した女性シンガーソングライターで、行政院新聞局に才能を認められ、アルバム製作資金として200萬元を得ました(共に選ばれた柯震東は映画に主演、李千娜、張心傑は既にアルバムを発表している)。
その吳南穎が、10月18日に新聞局イチオシの新人として、独立系レーベル・畢挌爾(無非文化)から1stアルバム『我只是吳南穎』でデビューとなりました。
検索しましたが日本語の情報はナシ…です。試聴したところオルタナっぽいナンバーからヒーリングポップス、ジャズ調、内面を抉るようなサウンドも聞こえる。飽きさせないバラエティに富んだ構成となっているようですが、けっして統一感がないわけではなく、しっかりと『吳南穎』を表現しています。これは今から食いついておいて損はないアルバム、アーティストの予感…。
MVはまだありませんが、ライブ映像がいくつかYouTubeに上がっています。インディーズでは知られた存在だったのかな?笑顔がチャーミングですね。
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