sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

台湾で人気の日本人タレント、MAKIYO!

現在、台湾をメインに活躍している日本出身の女性芸能人といえば、映画『海角七號』に出演した女優・田中千絵、大陸にも番組を持つタレント・佐藤麻衣、今年の第22屆金曲獎で最優秀ボーカルグループ賞を受賞した大嘴巴DA Mouthの女性ボーカル・千田愛紗らが有名ですが、その先駆的存在とも言えるのが、Makiyoこと川島茉樹代です。

 

Makiyo『夜電 Girls Power』(2011)

Makiyo2011

 

1984年生まれ、日本・横浜の出身。お父さんが日本人、お母さんが台湾人。国籍は日本です。10歳のとき台湾に移住し、2000年に1stアルバム『Makiyo同名專輯』で歌手デビューしました。2004年までに日本盤シングルを含め8作品をリリース。平行して女優、司会者、エッセイストとしても活躍しています。2006年から一時期、恋人とサンフランシスコで暮らしていたこともあったようです。2004年7月の『魔術代』以降アルバムを出していませんでしたが、8月26日、突如7年ぶりとなる新作『夜電 Girls Power』をavexからリリースしました。いったい彼女に何があったのでしょう(笑)。

 

第1弾シングル『Wake up feat. 許孟哲』

Unofficial

 

以前の作品と比べてみると、だいぶ大人っぽくなっていますね。キャピキャピとしたアイドルっぽい感じは薄くなってます、当然でしょうけれど。でもポップな面を押し出しているところは変わりがないようですね。KISS RADIOのシングルチャートにはリリース直後からさっそく上位エントリーしていました。さすがにトップ3はムリかもしれませんが、現在まで5週連続で上位圏内をキープしています。

ウチの棚に彼女のCDが並ぶことはないと思いますけど、こんなアーティストもいますよ、ということでちょっと取り上げてみました。

 

ところで上で名前が出た佐藤麻衣さん、大嘴巴の女性ボーカル・千田愛紗さん共に、台湾の人気番組『超級星期天』の日本人美少女アイドル発掘オーディション企画から誕生した4人組ガールズユニット・Sunday Girlsのメンバーで、2000年に台湾デビューしました。その後の千田愛紗さんの活躍はご承知のとおり。佐藤麻衣さんも台湾だけでなく大陸でも番組を持つなど、人気タレントとして活躍中です。

TBSラジオでは毎週日曜日の夜10時から、その佐藤麻衣さんがパーソナリティーを務める番組『麻衣的亜州電波~MAI'S ASIAN WAVE~』を放送しています。台湾に限らず、中国はもちろん、韓国、アジア各国からのエンタメ情報満載の番組です。

TBS RADIO 麻衣的亜州電波~MAI'S ASIAN WAVE~

 

個人的意見を少し。

佐藤さんは『台湾国内でもあまり露出のないようなC-POPを紹介』と書いていますが、先日とり上げた『楽楽台湾』の青木由香さんもそうですが、なまじ台湾を知っているばかりに逆に敷居を高くしてしまっているのではないか、という気がします。台湾にはたしかにインディーズレーベルが多い。青木さんによると700以上もあるらしい。だから日本とは音楽マーケットの様子は違うでしょうし単純に比較も出来ませんが、紹介された曲を気に入ったからといって、はたしてそのCDを日本で簡単に手にすることが出来るのか、聴きたいときにその曲を聴くことが出来るのか。『これからくる!C-POP』を謳い文句にするのはいいけれど、あまりコアな方向に行くのもどうかと。リピーターがいてこそ、大勢のファンがいてこそ、ブームは起こるのですから。例えば、台湾名物に『臭豆腐』という料理があります。独特な風味と香りで知られる豆腐の加工食品です。煮たのや揚げたの、いろいろあるそうですが、台湾国際放送日本語課の上野アナによると、日本人は揚げたものから入ったほうが馴染みやすいとのこと。いきなり煮たのでもOKという人も中にはいるでしょう。でもやっぱり食べやすいほうから勧めたほうがいいんじゃないかなー、と僕は思うのです。

ブームを呼ぶにはアイテムの入手のしやすさも重要です。CDは手に入らない、ラジオでも流れないでは、紹介する側のその場限りの自己満足で終ってしまいます。癪だけど、K-POPはそこに抜かりがなかった。だからといってTW-POPも同じマーケット展開をする必要はない。幸いTW-POPの成熟具合はK-POPの数段上をいっています。小・中学生のとき、クラシックや洋楽を聴いてちょっと背伸びした気分になった、高校生のときジャズを聴いて、よくわからないなりにカッコイイと思った(気がした)、そんな雰囲気を味わえるのが今のTW-POPです。また、成熟しているだけあってアーティスト同士が楽曲提供などでリンクし合っているのも魅力です。五月天の阿信や瑪莎、F.I.R.の阿沁、蘇打緑の青峰ら有名どころの名前は多数のアーティストの作品で目にすることが出来ますし、自分が気に入ったアーティストから横の繋がりを見つけていく楽しさもTW-POPならではです(ジャズも同様の楽しさがある)。ちょっぴりターゲット層を高めに設定して、K-POPを今後卒業するであろう若者たちも楽しめる土台造り、今はまだそんな段階でしょうか。だからこそ、CDが入手しやすいかどうか、いま台湾でヒットしているかどうか、という部分は大切だと思うのです。