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齊豫の歌声に…この世に天使がいてもいいと思った。

齊豫Chyi Yu『雲端』(2011)

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齊豫(チーユー)。1957年生まれ。英語名はChyi Yu。70年代後半から活躍し続けている台湾を代表する女性歌手です。

昨年3月、齊豫は前作から4年ぶりとなるアルバム『The Voice』(SONY MUSIC)をリリース、久しぶりに美しい歌声を聴かせてくれました。全編英語による西洋の民謡や聖歌、クリスチャンポップスなどをカバーしたアルバムでしたが、今月15日にリリースした本作『雲端』(おそらく27枚目)も全て英語。Hank Williamsの『I Saw The Light』のほか、『Santa Claus Is Coming To Town』や『Jingle Bells』も収録されていることから『The Voice』の続編、冬バージョンという感じでしょうか。

 

3曲目、Sarah McLachlanの『Angel』をカバー。オリジナルにあったブルージーな色は濾過され、只々清らかで慈愛に満ちた歌声が染み入ってくる。

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この深く美しい歌声に圧倒されてしまいました。
思わず、『なんだ、これ…!』とつぶやいてしまった…。

1997年に金曲獎・最優秀男性シンガー賞を受賞した今も公私ともにいぶし銀の色気を放つ男性シンガーソングライター・齊秦Chyi Chinは彼女の弟です。少年時代、荒んでいた彼を音楽の世界に導いたのも、じつはお姉さんである齊豫でした。翌1998年の第9屆金曲獎では彼女自身も最優秀女性シンガー賞を受賞し、初の姉弟受賞者となっています。

 

8曲目に収録、プレスリーも歌ったArtie Glenn作『Crying In The Chapel』。

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6曲目に収録、19世紀初頭のアメリカ民謡『The Wayfaring Stranger』。

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こちらはSarah McLachlanのオリジナル『Angel』。1998年の米映画『City of Angels』[*1]の挿入歌になっている。

 

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脚注

*1:Nicolas Cage、Meg Ryan主演の『City of Angels』は、1987年公開のWim Wenders作品『ベルリン・天使の詩』のリメイク。