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綿菓子のようにフンワリと柔らかい男女ユニット、棉花糖。

棉花糖katncandix2『再見王子』(2010)

Katncandix22010

 

2007年結成。ストリートからメジャーデビューした男女2人組ユニット・棉花糖(ミエンファタン)の2ndアルバムです。今年の第22屆金曲獎では最優秀ボーカルグループ部門に2年連続でノミネートされていましたね。ユニット名の『棉花糖』は英語表記が『katncandix2』となっているので、マシュマロではなく綿菓子のことのようです。後ろの『x2』は2人組という意味でしょうか。日本語の情報はまたしてもほとんどありませんでした…。最近こんなのばっかりですね^^;。

本作『再見王子』は2009年の1stアルバム『小飛行』から1年ぶりとなる作品。女性メンバー・小球こと莊鵑瑛のボーカルはナチュラル、男性メンバー・沈聖哲が奏でる軽やかなアコースティックギターの音色と相まって、癒し度の高いフォーク&ポップスに仕上がっています。

 

7曲目に収録、タイトルナンバー『再見王子』。

 

この2人、なんだか爽やかなんですよねー、ハラ立つくらいに~^^。どういう関係なのでしょう。聖哲は見た目どおり穏やかで物静かな感じ。小球はMVでこそ心に沁みるヒーリングボイスですが、しゃべるとかなり元気な女の子です。ストリート出身だけあってYouTubeには個人提供のライブ映像が多いですね。やはりライブでこそ魅力を全開に出来るユニットだと思います。

 

小球は台北真理大學在学中に出場した音楽コンテストで審査員を務めていた聖哲に歌声を気に入られ、2007年にユニットを結成。台北市内の路上でライブ活動を開始しました。ユニット名の『棉花糖』については、小球の歌声が『綿菓子』みたいに柔らかで、聴いているみんなの気持ちを暖かくしてくれるから、とのこと。翌2008年に5曲入りの自主制作EP『2375』を発表しています。台湾では行政機関の1つ行政院新聞局が、独創的な作品を生み出しているアーティストらを助成する政策を行なっていて、評価されれば日本円で100万から場合によっては数百万円の資金援助を受けることが出来ます。棉花糖はこの作品が認められ、次作『小飛行』の制作資金を得たようです。この支援はインディーズもその対象となっていて、過去には蘇打綠sodagreenらも数百万円単位の資金援助を受けています。また、大ヒット映画『海角七号』もこの援助金を受けて制作された作品の1つです。国が積極的に新人アーティストらを支えるというのは面白いシステムですよねー。

 

デビュー前の自主制作アルバム『2375』から、タイトルナンバー『2375』。2375…て、なんだろう…。

 

2009年、棉花糖はメジャーレーベル亞神音樂Asia Museと契約。5月1日、1stアルバム『小飛行』をリリースしました。その年は大陸やシンガポールなどアジア地域で大活躍、数々の賞を受賞しています。また、翌2010年の金曲獎では最優秀ボーカルユニット部門の候補に選ばれています。

 

2ndアルバム『再見王子』から、オープニングナンバー『好日子』。やっぱり晴れた日のお外が似合いますね^^。

 

メジャー作品ということでストリート的なアコースティック感、ライブ感は若干薄まっているものの、シンプルな基本スタイルはそのまま。聴いているとフンワリあったかくなってくる1枚です。