鄧福如A-FÜ『原來如此!!』(2011)
鄧福如(ドンフールー)。1987年生まれ。英語名のA-FÜは彼女の愛称『阿福』から。今年5月27日にアルバムデビューしたばかりの新人女性シンガーソングライターですが、先にネットのほうでブレイクしたので、既にファンサイトがいっぱい出来ています。例によってやはり日本語の紹介記事はほとんどありませんでした。困ったなぁ…。
ジャンルはエレクトロあり、R&Bありの軽いポップスですが、手作り感いっぱいの雰囲気が漂うアルバムですね。作曲はほとんど彼女と何官錠(官錠AL)の共作。ラストナンバーの『Nothing On You』は、B.o.B『Nothin' On You feat. Bruno Mars』のカバーですねー。可愛らしいホップスに生まれ変わってます。A-FÜの不思議な歌声がちょっとスリリングで、これはハマってしまうかも^^。
第1弾シングル、OPナンバー『未填詞』。
タイプはまったく異なりますが、許哲珮Peggy Hsuのように既に自分の世界を持っているアーティストという印象です。こういう人は無条件で高評価したくなるんですよねー。それにしても情報がないというのはなんとももどかしい~っ。知名度上がれば日本でもブレイクすると思うのですけど~。
情報不足です。中文記事を拾い読みしたところ、小さい頃から歌うことは好きだったようですが、もともとはごく普通の学生だったそうです。世新大学在学中にバンドを結成しボーカルを担当、でもそれもすぐに解散…。その後、六甲樂團Six Plusの元メンバーで現・就是帥樂團Handsomeのキーボード奏者の何官錠ALと出会うわけですが、そのいきさつはイマイチ不明です。そもそもA-FÜがデビューするキッカケとなったのは、彼女がYouTube上で公開した1本のMV、Bruno MarsをフィーチャーしたB.o.Bのヒップホップナンバー『Nothin' On You』をカバーしたデモ映像でした。この素人歌手の映像が、何官錠の手があったとはいえ1週間でアクセス数100万超えを記録してしまったのです。
デモ版『Nothing On You』。アルバムのラストに正式版が収録されている。
正体不明の女の子、不思議で魅力的な歌声、オマケにメガネっ娘…。人気に火がついたA-FÜは台湾のレコード会社・豐華唱片Forward Musicと契約。そして今年5月、何官錠プロデュースによるメジャー初アルバム『原來如此!!』をリリースしました。ここまでのお話はおそらく、僅か1年足らずの間に起こった出来事…。ああ、詳しい情報が欲しい!
アルバム2曲目に収録、『聲聲慢』。大陸の古典小説ドラマ『包青天之七俠五義』の主題歌…かな?
じつは彼女、この『原來如此!!』をリリースする4ヶ月ほど前に阿福名義で『Demo&成品合輯』という作品集をレーベルなしで発表しているようです。ただ、検索してもCD情報は出てきませんし、ひょっとしたらネットでダウンロードする形式のものだったのでしょうか…。貴重音源もあるようなのでぜひ聴いてみたいのですけれど…。YouTube上で公開されているデモ映像はそれに付随するものなのかなぁ、かなりの量が流れていますね。『原來如此!!』のほうはHMVにラインナップされてます。
デモ版『Me & U』。オリジナル曲。
周杰倫『青花瓷』のカバー。
デモ版『良人』。オリジナル曲。
Ne-Yo『Closer』のカバー。
James Blunt『You're beautiful』のカバー。
Frente!『Bizarre Love Triangle』のカバー。…となっていますが、オリジナルはイギリスのロックバンド・New Orderの名曲(1986)。Frente!が女性ボーカル・Angie Hartをフィーチャーしたバンドだったから、あえてそっち風ということでしょうか。
Bruno Mars『Just The Way You Are』のカバー。
Green Day『Wake Me Up When September Ends』はこうなります。
Michael Jackson & Akon『Hold My Hand』もカバーしています。