sasanoji電台【台湾ポップス専門】

こちらはsasanoji電台第1廣播、TW-POP専門チャンネルです。

sasanoji電台が2021年に注目するアーティスト4選。

 

今夜最初にお送りした曲は、12月18日にリリースされました孫盛希Shi Shiの5thアルバム出沒地帶(滾石唱片)から、天后御用創作才子・HUSHとのデュエットで一分之二でした。

 

 

令和2年12月31日、木曜日。時刻は午後10時5分を回りました。

皆さん、こんばんは。いかがお過ごしでしょうか。
人知れずコッソリ不定期放送中、フェイクラジオ・sasanoji電台です。

 

ご無沙汰しております~。2ヶ月半ぶりの放送となりますか^^;。
ま、停波したまま新年を迎えてもよかったのですけどね、2020年がとんでもない年でしたからね~、一応の区切りとしてやっておいたほうがよかろう…ということで、重い腰を上げましたよ~。

今回は昨年大晦日の放送でもやりました、sasanoji電台が2021年に活躍を期待するアーティスト、ですね。これ、またやっておこうと思います。

 

あ、そうそう、その昨年の放送で、僕ちょっと予言めいたことを口走ったんですけど、憶えてます?

来年(2020年)の最優秀新人部門、僕は持修ChihSiouを推します~!…みたいな^^;。

そのときは願望半分でしたけど、9m88一択と言われていた中で、まさか本当に金曲獎を獲ってしまうとは。自分で言ったことながらビックリしましたよ~。審査員の人たち、ひょっとしてこの放送を聴いてくれてたのかしら~…なぁんて、ちょっと妄想したりしてね^^。

今回も、ひょっとするといつか役に立つかもしれない小ネタを挿みつつ、時間もあまりありませんので軽めにですね、紹介していこうと思っております。しばらくお付き合いくださいませ。

 

 

では、本日の2曲目いきましょうか。日本でも支持率の高いバンドです。甜約翰Sweet John、2019年リリースの2ndアルバム城市小說選集から、OPナンバー城市的浪漫運作をどうぞ。MVの監督は、Vast & Hazy求救訊號宋楚琳馬念先去年冬天のほか、近年話題作を数多く手掛けている新進気鋭ですね、邱柏昶鳥兒映像製作が務めています。

 

 

さて、2021年、個人的に注目したいアーティストたくさんいるんですけど、例えば以前ココで紹介したり曲を流した方々でいうと、ガレージサイケデリックロックバンド・鱷魚迷幻CROCODELIAの元ボーカル兼ギタリスト・郁夫Yufuのアナザープロジェクト・YUFU & the Velvet Impressionism、香港の新進女性シンガー・王嘉儀Sophy、台湾の4人組ガールズバンド・dizLike、原住民族出身の女性ボーカル・夏子Natsukoとギタリスト・王家權Hunter Wangによるユニット・珂拉琪Collage、香港の独立系レーベル・GREYTONEに所属する英国帰りの女性シンガーソングライター・陳嘉Chankaなどはとくに要注目なんですが、今回はまだ一度も名前を挙げたことがない新顔を優先します。情報不足で僕もよく分かってないんですけどね、ビビッときた4組、大掃除をサボって急ぎ選んでみました。

 

 

最初にご紹介したいのはコチラ。1995年生まれ、マレーシアの新人女性シンガーソングライター・楊莉瑩yingzです。伍佰Wu Baiの人気曲Last Danceをしっとりと軽やかにカバーしていますので、まずはお聴きください。完全に別物になっていますよ。

なんという透き通った美声でしょう。全く濁りの感じられないこの透明度の高さはちょっと衝撃的…ですよね。例えるなら、初めて忍野八海の湧池(わくいけ)を覗き込んだときのような感動、感覚とでもいいますか…。ネット上では陳綺貞Cheer Chenの歌声にそっくりだということで“小陳綺貞”なんて呼ばれたりしているようですけども、僕はそれ以上の清麗さを感じました。これまでに彼女が公開している映像や音声は有名曲をカバーしたものが多くて、オリジナルはほとんど無いのですが、先日初の公式シングルと言っていいのかな、新房子をリリースしています。プロデュースは、マレーシアで活躍する日馬ハーフの新進シンガーソングライター・RYOTA(片山凉太)[*1]。この2人の名前、頭の片隅に置いといたほうがいいかもですよ~。

 

 

続いては、いま最も勢いのある独立系R&Bレーベルと言っていいでしょう、吳卓源Julia WuCHING G SQAUD壞特?teら、才能のある若手を積極的に発掘しているChynaHouseから登場した弱冠20歳のオールラウンドプレイヤー、身長191cmの大型新人・Jinbo(湯竣博)です。

Jinboはまだ20歳ながら、作詞、作曲、編曲、プロデュース、キーボードの演奏はもちろん、ミキシングやレコーディングといったエンジニアの仕事までこなす全才音樂人です。3歳のときに父親の仕事の関係でイギリスに移住。母親がクラシック好きだったことから4歳でピアノを弾き始め、音楽の基礎をしっかりと学びました。帰国後、高校では一転ラグビーに熱中していますが、3年生のとき、卒業歌制作に参加したのがキッカケで音楽の道に進むことを決意したようですね。その後、世新大學に進学して有名音楽サークル《街頭音樂社》に在籍(大学は現在休学中)。ネット上で発表した楽曲が注目を集め、2020年6月、独立系レーベル・ChynaHouseから1stアルバムUU&Uをリリースしました。あらゆる意味で規格をド外れた超大型新人です。要注目。

 

 

3人目は1992年生まれ、若く見えますけど現在28歳。Jinboとは真逆の華奢な外見と繊細な歌唱が印象的な高雄出身の新人男性シンガーソングライター、邵羽Sawyerです。2020年6月、ネットで発表済みの5曲に未発表曲1曲を加えた1st EP時空旅人をリリースしています。

本名は莊邵羽。高雄の樹德科技大學出身…かな。詳しい情報が出てこないんですけど、2014年に歌唱コンテスト番組《金牌麥克風》、2019年に《聲林之王2》に出場しているようですね。邵羽は《聲林之王2》第11集の敗者復活戦【指定挑戰賽】まで、視聴者の人気投票で第2位につけていましたが、その日、挑戦者に敗れ淘汰されています。当時の番組映像YouTubeに残っていたので確認してみたところ、邵羽は自作曲光流で受けて立っているんですが、コレは…邵羽の勝ちでもいいんじゃないですか~と思いましたねww。彼の後に歌った人気投票第1位の李嫣も自作曲で敗れていますけど、そっちもどうかな~^^;。李嫣、覚えておきましょう。いずれ出てきそうな予感がします。どっちも要注目ですよ。

 

 

最後はバンドです。これもまだほとんど情報が出ていないんですが、かなりソソるものがあったのでご紹介しておきます。2017年結成、先月8曲入りの1stアルバムSpring Springをリリースした、ツインボーカルツインギターの男女5人組バンド・溫蒂漫步Wendy Wanderです。名前が既にカッコイイですよね。

メンバーは江楊順言Sam Yang(Vo,Ba)、俞曾妮Jenny Yu(Vo,Gt)、王瑋翔Will Wong(Gt)、謝昕叡Ray Xie(Dr)、李曜如Jonathan Li(Key)の男女5名。結成年は2016年とか2017年、2018年などいろいろ出てきますが、2017年が公式のようです。以前、第2廣播(Twitter)のほうで我想和你一起[*2]のMVを流したときに2016年結成と紹介しましたが、訂正いたします。僕はその『我想和你一起』のMVを見て初めて彼らの存在を知ったのですけど、なんで今まで知らなかったんだと悔しくなってしまったくらい興奮しましたね~。情報がほとんど出てこないということは、台湾でもまだ知る人ぞ知る、という感じなのでしょうか…。ドリームポップ、スローロック、フォークを融合させたゴージャスでゆったりとしたサウンドと、ロマンティックな歌詞の世界観が魅力。彼らにはこのスタイルをトコトンまで追求していってほしいですね。要注目のバンドです。

 

 

以上、sasanoji電台が2021年に注目するアーティスト4選、でした。

 

 

昨年は記録的な暖冬で、とても暖かい大晦日でしたけど、今年は…寒いですね~。
ここ東京・練馬の現在の気温は…練馬といっても埼玉に近い端っこのほうですが、ありゃ~、マイナス1℃を指していますよ。強い寒気が流れ込んでいて、日本海側を中心に大雪になるとの予想…ですか。なんだかドンヨリとした気分になってきましたが、この寒さ、気温のせいばかりじゃないんでしょうね。とにかく今は、One for All, All for One(1人はみんなのために、みんなは1つの目的のために)の精神で行動しましょう、皆さん。

 

 

それでは本年のラストナンバーにいきますか。阿丹玩球球Chill Adan『散步』です。これも情報がほとんど無いんですけど、どうやら男性シンガーソングライター・李侑勳(阿丹)を中心とするバンドのようですね。ネット上では2017年頃から名前が出てきていますが…、それよりも、このMVを撮った監督のほう、そっちが大いに気になりました。黃晟銘という若手監督なんですけれども、いい仕事をするんですよ。以前に少し触れたことがありますので、ご興味のある方、ぜひチェックしてみてください。この先、必ず出てくる人だと思いますので。

 

なかなか終わりませんね^^;。
そんなに喋りたいことがあったのなら、普段から小出しにしていればいいじゃんという話でww。

ともあれ、今年もお相手をしてくださった皆さま、本当にありがとうございました。来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。どちらさまも、良いお年をお迎えくださいませ。ごきげんよう。sasanoji電台でした。

 

 

来年こそは、来年こそは、いっぱいツーリングするぞ~!

 

 

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本日のオンエア曲


※楊莉瑩yingzの『Last Dance』と阿丹玩球球Chill Adanの『散步』は、ラインナップなし。

 

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脚注:

*1:出身は日本。日本人の父親とマレーシア人の母親との間に生まれ、4歳のとき家族でマレーシアに移住した。その後、母親と一緒にオーストラリアで生活。2019年、第12回Freshmusic Awardsで年度十大シングル候補25強入り。2020年、AIM Chinese Music Awardsで最優秀作曲、最優秀編曲の2部門を受賞。同年、第13回Freshmusic Awardsで年度十大シングル候補15強入り。

*2:MV版ではアルバム1曲目に収録の『Spring Spring』がIntroとして入っている。一旦演奏が途切れ何敏慈Dora Hoのトランペットが聞こえるところから2曲目『我想和你一起』になる。